腐敗不正に関与した者からの公認申請資格のはく奪を規定した党規適用問題を巡って内紛状態が続くハンナラ党は31日、公認を申請した者にその資格があるかどうかを公認審査委員会(公審委)で審議することを決定した。
しかし、朴槿恵(パク・グンヘ)前代表側は、「何も変わっていない。党規を改正しなければ、この問題を抜本的に解決できない」と反発している。
●公審委「公認申請書は受け付ける」
鄭鍾福(チョン・ジョンボク)公審委幹事は31日、公審委会議直後の会見で、「公職候補者推薦規定第3条2項によって公認申請の資格が問題になる場合、資格の有無を別途審査することを決めた」と発表した。
党規を厳格に適用して、腐敗不正に関与した者の公認申請資格そのものを許可しないとした1月29日の決定よりは多少柔軟になった。これにより、問題になった朴前代表側の座長である金武星(キム・ムソン)最高委員らは、公認申込書を出せるようになった。言わば「仮受付」が可能になったのだ。
これに先立ち、ハンナラ党最高委員会は同日、緊急会議を招集し、禁固以上の刑を受けた場合のみ公認申請資格を制限し、公認申請を受け付けて個別に審査することで公認を判断するよう公審委に要求した。鄭幹事は、「公審委は最高委員会からの意見を考慮した」と述べた。
しかし、公認申請資格の有無を確定する時は、再び現行の党規に従うことになり、申請をしても公認されない可能性が高い。最高委員会からの意見のうち「禁固刑以上のみ制限」という要請は拒否されたのだ。
安剛民(アン・ガンミン)公審委員長は会議の直後に、「党規が大変明確に規定されている。党規の改正なしに問題の解決は難しい」という見解を党指導部に伝えたという。
ある公審委員は電話取材に応じ、「公審委は党規の壁に阻まれている。最高委員会議が党規を改正するか、現党規どおり公認申請を許可しないかを決断しなければならない」と述べた。
●朴前代表側、「党規を改正すべき」
朴前代表側は同日、公審委の会議結果に大きな期待をかけていた。党最高委員たちが声をひとつにして公審委に「柔軟な党規の適用」を求めたことで、解決策を出すものと期待したのだ。
しかし、朴前代表側は公審委が期待はずれな決定を下し、当惑している様子だ。
朴前代表サイドのある議員は、「書類を受け付けた後、党規を根拠に公認を与えない可能性もあるのではないか。公審委があいまいな結論を出した」と不満を漏らした。
朴前代表周辺の議員たちは同日も国会図書館に集まり、「統一行動」を誓った。しかしこれらの議員の一部では、「実際に離党までするには名分が弱いのではないか」という声もある。
29日の公審委決定に反発し、党務を拒否してきた姜在渉(カン・ジェソプ)代表も、側近に苦しい心境を吐露したという。姜代表はソウル某所で、党規改正などの解決策を見出すために頭を悩ませているという。
●若手議員、党役員は「イライラ」
党内の若手議員と下位の党役員たちは、今回の党規適用問題をめぐり不満を述べている。
ある党役員は、「必要に応じて勝手に党規を破り、特定人物を救済すれば、党の面子はどうなるのか」としながらも、「だからといって、党内の和合に逆行するかと思うと、大きな声で批判もできず、もどかしい」と語った。
首都圏のある議員(当選2回)は、朴前代表側に対して、「言葉では客観的基準によって透明に公認すればいいと言いながら、今になって『政治は信義が重要だ』と党規を履きふるした靴のように捨ててもいいのか」と非難した。
ある局長クラスの党役員は、党規改正について、「国民の視線に背を向けて、『為人設官(特定事物のため必要もない官位を設けるという意味)』よりも悪い『為人設法(特定人物のために法を設けるという意味)』を図っている。これだから『セレブ党』と言われるのだ」と語気を強めた。
ある新人議員は、「現党規条項は昨年9月に可決される前、一部の党役員があまり現実性がないと指摘したにもかかわらず、党指導部が『政権交代のために換骨奪胎(着想・形式などを借用し、新味を加えて独自の作品にすること)しなければならない』と言って推進したものだ」としつつ、「党規を再び改正すれば、党が大きな危機に直面する恐れがある」と警告した。
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