Go to contents

高騰する物価、涙の家計簿

Posted February. 02, 2008 08:35,   

한국어

物価が変だ。物価が上がれば、同じ金で買える商品やサービスは減ることになる。だから、物価上昇は一般家庭が最も敏感に反応する経済ニュースだ。

東亜(トンア)日報取材チームは、几帳面に家計簿を記録する、ある中流家庭の07年1月の家計簿を細かく分析した。08年1月の時点で、1年前と同様の生活を営むためにはどれだけの金が必要かを知るためだ。A(40・女)さん夫妻は、ソウル蘆原区(ノウォング)に住み、小学1年生の息子と幼稚園に通う娘のいる共働きで、夫婦の年間所得は税引き前で約9000万ウォンにのぼる。

取材チームはまず、1年前のAさん家族の1ヵ月間の支出内訳を、食費や住居・通信費、生活用品・文化生活費、育児・教育費、交通・車両費、その他の、6つの大項目と83の細部項目とに分類した。

そして、Aさんが買い物をした大手スーパーやショップなどを直接訪問するか、電話で問い合わせるなどして、これら項目の現在の価格をすべて追跡した。

その結果、Aさん夫妻の昨年1月の消費支出額(金融商品への投資や利息支払いなどは除外)は、計296万5000ウォンだったが、1年前と同様の生活を営むためには、現在は324万9000ウォンが必要だとわかった。Aさんが肌で感じる体感物価は、1年で9.6%も値上がりしたわけだ。昨年の消費者物価の上昇率が2.5%だったことを考慮すれば、体感物価はさらに高いことがわかる。物価の上昇に反し、Aさん夫妻の所得は、今年1月は781万8000ウォンで、昨年1月(775万8000ウォン)からわずか0.8%増にとどまっている。

Aさんは食材を、主に自宅周辺のBスーパーで買っている。ここの野菜の値段は、昨年1年間で相当値上がりした。

1年前は100グラム850ウォンだったとうがらしは、現在1500ウォンで、76.5%も値上がりしている。当時1000ウォンでとうがらしを購入していたAさんは、今は同じ量の購入に1760ウォンはらわなければならない。ねぎは1キロ4000ウォンから5300ウォンに値上がりし、キャベツは2000ウォンから4500ウォンに、125%も高騰した。

小麦製品も相当値上がりしている。インスタントラーメン5個入り2パックが、昨年は4640ウォンだったが、今は同じブランドのラーメンの値段は5140ウォン。食費の支出をすべて合計すれば、Aさん家族が1年前と同じものを食べるためには、現在は5.9%よけいに費用がかさむという計算になる。

Aさんは、「先月、身内の法事があったので、てんぷら粉を買ったが、小麦粉価格の高騰ぶりにびっくりした」と話し、「お菓子も消費者価格は同じだが、前より重さがずいぶん軽くなった」と言う。価格を据え置いて重量を減らすのも値上げに当たるが、今回の物価計算では除外した。

Aさん夫妻の昨年1月の支出のうち最も大きな項目は、2人の子供の教育費だった。支出全体の34.0%、100万7000ウォンをこれに費やしている。

息子は体が弱く、水泳やテコンドーの教室に通わせており、塾にも登録した。このうち水泳は1ヵ月の受講料が昨年1月は8万5000ウォンだったが現在は9万ウォン、塾は13万ウォンから15万ウォンへ、それぞれ値上がりしている。

娘の幼稚園費も約10%値上がりした。発表会でもあれば別途に衣装を買わねばならず、授業で使う紙や色鉛筆などの材料費も払わされるなど、必要な金額は馬鹿にならないという。

最も大きな負担項目はガソリン代。車で通勤するAさんは、昨年1月、28万ウォンをガソリン代として使った。ところが現在は同じ距離の走行に、なんと34万4000ウォンもかかる。

公共料金もかなり値上がりし、マンション管理費は1ヵ月22万4000ウォンから25万7000ウォンへ、夫の交通費も月4万ウォンから4万5000ウォンに、それぞれ上がった。

金価格も一段と値上がりした。Aさんは1年前、姪の1歳の誕生日プレゼントとして8万4000ウォンの金の指輪を購入した。しかし、今買うには12万7000ウォンも必要だ。

Aさんは1年前、子供の千字文3冊を、販促イベントで、1万8000ウォンで購入したが、今はこの本の購入に2万6000ウォン払わねばならない。このように、実生活での支出は、当時最も安かった品目に集中しており、物価指数には多少誇張された部分もあるはずだ。

Aさん夫婦は、東亜日報の分析結果を見て、「世間のすべてのものが値上がりしているのに、自分の給料だけ下がっているような気がする」と話す。1年前と今の収入はほとんど変わらないのに、物価は値上がりし、ため息ばかり出る。

Aさんはまだ、今年1月の家計簿の決算はしていないが、すでに構造調整で消費を減らしたものもあり、これからも減らすつもりだと説明した。

まず、菓子やアイスクリームの値段が上がりすぎ、これからは自宅で、自分でおやつを作ってみようと考えている。それで最近、菓子の材料やシャーベットの機械を購入した。

食べ物は減らせばすむが、ガソリン代はどうすることもできない。Aさんは営業での外回りが多く、車なしには仕事ができない。

Aさんは、「週末の車の利用を自制したり、安いガソリンスタンドを転々するしかない」とし、「最近は大学の授業料も上がるそうだが、未来のために、子供のための教育保険にでも加入するつもりだ」と語った。