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[オピニオン]労総闘争の世界化

Posted February. 12, 2008 03:02,   

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「万国の労働者よ、団結しろ!」マルクスとエンゲルスが160年前の1848年発表した「共産党宣言」の末尾に書いて有名になった言葉だ。実際、この言葉は画家のポール・ゴーギャンの外祖母であるフランス女性人権・労働運動家のフロラー・トリスタンが1843年はじめて使った。時効が切れて久しいが、世界の労働運動団体はなおこの掛け声を愛用する。韓国の全国民主労働組合総連盟(民主労総)も昨年5月1日第117周年世界労働の日の記念労働者大会で「万国の労働者よ、団結しろ!そして闘争しろ!」と促す決議文を採択している。

◆李ソクヘン民主労総委員長が昨日、米国の労働界と議会に韓米自由貿易協定(FTA)批准の阻止を呼びかけ、共同対応策を話し合うためにワシントンに向かった。非正規職の雇用保障とデモ参加者への懲戒撤回を要求するイーランド労組は、3月以後香港、中国あたりでイーランドグループの海外の現地法人に対する遠征闘争を繰り広げる計画だと発表した。性格はやや異なっても、労働者闘争の舞台が日増しに世界化しつつあるようだ。

◆韓国の労働、農民運動団体は、2003年9月メキシコのカンクン、2005年12月香港で世界貿易機関(WTO)閣僚会議に反対する激烈かつ多様なデモで、世界的なニュース・メーカーになったりもした。韓米FTA交渉が、はじめて開かれた2006年6月には、数十人がワシントンに駆け寄ってFTA阻止デモも展開した。これらの団体が世界を舞台に活動するのにかかる費用が馬鹿にならないものであることを考えると、労働界があまり貧乏でもないような気がする。

◆米国の労働界は、業種によってFTAについての意見がさまざまだ。国会議員たちも地元出身区が製造業中心地域か、農村かによって賛否の意見が分かれている。米国の政治家と労働団体は、自分たちの有権者と組合員たちの利益のため活動するからだ。労働者も、グローバル舞台を駆け巡る億台の年俸者から低賃金の非正規職と長時間労働者まで千差万別の時代だ。民主労総が「万国の労働者」を当てにし、米国の労働界および議会とFTA批准阻止共同対応策を話し合うというのは、現実的な戦略ではない。

権順澤(クォン・スンテク)論説委員 maypole@donga.com