●外交統一部長官内定の柳明桓(ユ・ミョンファン)大使
外交官試験第7回出身で35年間、職業外交官の道を歩んだ。駐米韓国大使館参事官、北米局長、駐米韓国大使館公使などを経験した「米国通」。対テロ及びアフガン問題担当大使、駐イスラエル大使を勤め中東地域にも詳しい。
金泳三(キム・ヨンサム)政権で大統領外交安保秘書官を務めており、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権でも外交通商部第1、2次官を経験した。若い時代に一度しか日本大使館勤務の経験がないのに日本大使に抜擢されたことから、現政権の有力者にコネを作ったのではないかと噂されることもあった。外交官らしからぬ政治的判断に優れているとの評判。
外交部内では、自己主張が明確で統率力もあるが、一方で権力者の機嫌を過度に気にするという相反した評価がある。2006年11月の第1次官時代には北朝鮮の核実験後、米国の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への参加要請を受けて国会と協議する過程で、与党と緊密に協議を行わなかったという理由でヨルリン・ウリ党議員らから厳しく追及されたこともある。
●教育科学部長官内定の魚允大(オ・ユンデ)高麗大総長
李明博(イ・ミョンバク)政権の人選過程で大統領職引継ぎ委員会委員長、首相、教育科学部長官、経済関連の省庁長官の候補に常に名前が取りざたされてきた。
ハンナラ党の大統領選挙に向けた予備選挙時から李明博候補の政策樹立などを支えたが、李当選者の高麗(コリョ)大学経営学科の2年後輩にあたることから「当選者に負担になるおそれがある」として入閣を遠まわしに断わったとされる。
魚内定者は高麗大学総長時代に3000億ウォンの学校発展基金を集め、本校のキャンパスを最新式に拡充するなど推進力を発揮して代表的な「CEO総長」と呼ばれた。開校100周年の記念行事の際にはワインをプレゼントし「マッコリ(どぶろく)大学」のイメージの転換をはかり、英語授業の義務化など国際化にも先駆けて取り組んだ。また時々、蝶ネクタイをしたりするセンスも持ち合わせている。
盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の大学規制政策に反対して「政府が私立大学のことを国立大学だと勘違いしている」と述べ、大学入試本試験や寄与入学制、高校等級制を禁止する「3不政策」を批判したことがある。2006年の総長再選に挑んだが、魚内定者の改革運営に拒否感を感じていた教授らの反発で予備選で脱落する挫折を経験した。
kimhs@donga.com foryou@donga.com