「ミニスーパーチューズデーではなく、『第2のスーパーチューズデー』だ」
米国の各マスコミは、4日実施されるテキサス、オハイオなど4州の予備選挙に、いまや「ミニ」を付けない。370名(特別代議員を含めると444名)を選ぶ今回の予備選挙は、規模だけを見れば、22州が予備選挙を行った先月5日のスーパーチューズデーとは比べ物にならないが、今回の予備選挙で、2ヵ月にわたって繰り広げられてきたヒラリー・クリントン上院議員とバラック・オバマ上院議員による熾烈な勝負に決着が付けられる可能性が高いからだ。
▲今回も熾烈な接戦か〓3日発表されたロイター・Cスパン共同調査では、テキサス47%対44%、オハイオ47%対45%で、いずれもオバマ候補がやや優位を占めている。いっぽう、他のほとんどの調査は、ヒラリー候補の3%ほどのリードを伝える。
もちろん、いずれも誤差の範囲内なので、誰がリードしているとははっきり言い切れない状況だ。ただ、テキサス(代議員228席)では先月逆転されたヒラリー候補が底を付いて大詰めで勢いに乗っており、オハイオ(161席)では引き続き遅れを取っていたオバマ候補がやや上昇傾向を示している。
ロードアイランドではヒラリー候補が、バーモントではオバマ候補がリードしているが、それぞれ代議員の数は32席と23席に過ぎない。
▲崖っぷちで回生ねらうヒラリー〓テキサス州の予備選挙で勝負を決定付ける重大な変数は、ヒスパニック系の民意だ。ヒスパニック系のビル・リチャードソン・ニューメキシコ州知事は2日、「いまや敵前での分裂はいけない」とし、「4日の予備選挙の結果、総代議員の累計でリードした人が民主党の候補として認められるべきだ」と主張した。現在、約110名代議員数の少ないヒラリー候補が4日、テキサスとオハイオで全部勝ったとしても、代議員の数で今すぐ逆転する可能性は極めて低い。したがって、リチャードソン州知事は事実上、ヒラリー候補の辞退を促したもの。
米マスコミは、ヒラリー候補が両州で負けた場合、一層強い途中辞退の圧力にさらされることになると見ている。しかし、女性のダイアン・フェインスタイン上院議員は、「この先も長い間、米国はヒラリーほど資格を備えた女性大統領候補を持つのは難しい」とし、どのような場合でも最後まで完走してほしいと訴えた。
ヒラリー候補は2日、専用機内で異例にも記者席を訪れ、「オバマとのレースはかなり長く進められる」と言い、途中辞退論を一蹴したと、随行記者団が伝えた。
▲安保論攻勢の中「今日でピリオドを」〓「子どもたちがみんなぐっすり眠っている午前3時。ホワイトハウスの電話のベルが鳴る。世界に緊迫した状況が発生した。誰がその電話に出てほしいか」
ヒラリー陣営は緊張感を高めるBMG(バックグラウンドミュージック)と共に、安保分野でのオバマ候補の経験不足を間接的に批判するテレビコマーシャルを大々的に流した。
オバマ候補の不動産購入に関わったという疑惑が持たれているシカゴ不動産開発業者のアントイン・レズコ氏の不正疑惑に対する裁判が3日スタートしたことを契機に、オバマ候補のモラルも俎上に載せた。
このような厳しい攻勢にも関わらず、オバマ陣営は「4日で勝負が事実上決まる」という自信を示した。
sechepa@donga.com