ハンナラ党の公認内定者2人に対して再審意見を出していた印名鎮(イム・ミョンジン)ハンナラ党倫理委員長は4日、「問題がある公認内定者をさらに審査する」と明らかにした。
また、ハンナラ党は同日、大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンプクト)地域の公認審査をしたものの、現役議員の入れ替え幅をめぐり論議が起こり、結論を出せなかった。現在ハンナラ党は、票田の慶尚道圏の大幅な入れ替えを通じて、党の「公認刷新」イメージを高めるという戦略を立てている。
●印委員長、「3人に再審要請」
印委員長は4日、電話取材に対して「現在、提供された各種の情報をもとに、党の公認審査委員会(公審委)が決定した公認内定者のうち、問題がある人を選び出している」と述べ、「作業が終わり次第、今週中に党指導部と公審委にリストを提出する計画だ」と明らかにした。
また、「現在問題があると判断される対象者は3人で、以前に倫理委で懲戒を受けた人ではない」としたうえで、「過去に与党にいたが党籍を変えるなど、道徳的に問題が深刻な人が含まれるだろう」と付け加えた。
これと関連して印委員長は、あるラジオ放送のインタビューで、「金大中(キム・デジュン)政府時代に長官を務めた人が、『ある教会に通い、ある大学に通ったことで、ハンナラ党の公認を受けた』という声が出ている」と述べ、「政治も人のすることだが、道義はある。自分が所属した党が苦しくなったからと、ハンナラ党にやって来て公認を受けていいものだろうか」と指摘した。
印委員長は電話取材で、「渡り鳥政治家は、人ではなく鳥だ。党が鳥を公認している」と述べた。
また、「このような人を公認すれば、ハンナラ党が実に苦しくなる。李明博(イ・ミョンバク)政府のスタート初期から、閣僚の人選問題でハンナラ党の支持率が下がったが、総選挙だけはフレッシュでクリーンな人を擁立して、必ず安定議席を確保しなければならない」と強調した。
印委員長の発言は、忠清南道唐津(チュンチョンナムド・タンジン)で公認を受けた鄭徳亀(チョン・ドクク)元議員を指したものだ。鄭元議員は、金大中政府で産業資源部長官を務め、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府ではヨルリン・ウリ党の比例代表として当選、議員活動を行い、昨年2月に議員を辞職して、教授となった。
鄭元議員は今回、非公開で党に公認申請し、東亜(トンア)日報の記者がその事実を取材すると、「非公開で申請した事実が公になれば、進退を考え直すこともある」と述べ、申請撤回の可能性を示唆した。
党の公審委は、鄭元議員を公認内定者に決定したが、まだ党最高委員会が承認していないため、印委員長が問題を正式に提起する場合、再審対象になる可能性もある。
●慶尚道圏、現役入れ替えで難航
ハンナラ党は4日、党の票田である大邱・慶尚北道地域の公認申請者に対して本審査を行なったが、公認内定者を発表することはできなかった。
公審委幹事の鄭鍾福(チョン・ジョンボク)議員は、会議直後の会見で、「今日の審査を通じて、競争率が3、4倍だった地域を2、3倍に圧縮した。候補が決定した地域はない」と明らかにした。大邱・慶尚北道で現役議員が脱落したケースはまだないと鄭議員は説明した。
鄭議員はまた、「5日、釜山(プサン)、蔚山(ウルサン)、慶尚南道(キョンサンナムド)地域の審査を行なった後、慶尚道圏の内定者を今週末に一度に発表する考えだ。公認が確定されていないソウル首都圏地域の内定者も、週末に発表する予定だ」と述べた。
また、「慶尚道圏で2、3倍に圧縮された地域の数ヵ所は、(仮想対決形式の)世論調査を通じて候補を決める計画だ」と付け加えた。
同日の審査では、現役議員の入れ替え幅をめぐり、公審委員間で激論が起ったという。特に、大邱・慶尚北道地域には朴槿恵(パク・グンヘ)元代表に近い議員が多く、彼らの中で一部が入れ替え対象に挙がったためだ。
さらに、ハンナラ党は6日から9日まで比例代表申請を公告し、10日と11日に公認申請を受け付ける方針だ。比例代表の公認は、今月半ば頃に決定する予定。
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