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[オピニオン]ベトナム新婦哀悼判決文

Posted March. 14, 2008 03:06,   

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「経済的な厳しさから、言葉も通じない他国の人と結婚し、遠い異国に来た後、幸せな家庭を作りたいという素朴な夢もかなえられずに、短い一生を終えたフアンマイさんの霊を祀りたい」。大田(テジョン)高等裁判所の金サンジュン部長判事は、1月23日ベトナム出身の新婦のフアンマイさん(19)を殴って死亡させた夫のチャン某(47)容疑者に、懲役12年を言い渡した判決文に故人を悼む思いを込めた。金判事は「彼女のわずかな希望を守る力がわれわれにはなかったのだろうか」と惜しんだ。

◆フアンマイさんは、昨年5月国際結婚斡旋業者を通じ、28歳年上のチャン容疑者を紹介された。忠清南道天安市(チュンチョンナムド・チョンアンシ)ではじめた新婚生活はうまく行かなかった。フアンさんは文化的な溝を埋めるには幼すぎた。結局、ベトナムに戻るため家を出たところへ、酔っ払った夫に肋骨17個が折れるほど乱暴されて死亡したのだ。「夫とは、つらいことがあれば相談に乗り、互いに配慮し合うもので、それをなすことが妻をもっとも大切にすることだと思います。あなたは家庭を築くというのが、どれほど大変なことであり、1人の女性の人生にとってどれほど大事なことなのかわかっていません」。フアンマイさんが死亡する前日にチャン容疑者宛に綴った手紙にはこのように書いてあった。

◆韓国の男性とベトナムの女性との結婚は、昨年一年間だけで約8000件にも上るほど増えている。韓国の農村は、外国から来た新婦と嫁たちが守るという言葉ができたくらいだ。国内に滞在する外国人が100万人を超えており、00年以降の国際結婚だけで18万件にもなるなど、いまや本格的な多人種多文化時代だ。もはや古臭い純血主義に執着し、貧しい国の出身者たちを見下すようなことがあっては先進国の仲間入りなど夢のまた夢である。

◆韓国は昨年スイスの国際経営開発院(IMD)の55カ国対象の評価で人種差別の解消は51位、文化的な開放性は最下位となった。国連の人種差別撤廃委員会は、韓国が事実上人種差別国家であるとし、その是正を迫った。米国務省は、韓国の国際結婚を人身売買として位置づけている。多人種多文化時代に見合わないような考え方と言動は、国家イメージダウンと国家競争力低下の要因にもなる。

権順澤(クォン・スンテク)論説委員 maypole@donga.com