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[社説]民生治安が法治国家の基本だ

Posted March. 21, 2008 03:00,   

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京畿道(キョンギド)西南部の婦女連続失踪事件を捜査してきた軍浦(グンポ)警察署は、04年7月のテレクラ嬢チョン某さん(当時44歳)失踪事件の捜査の時も、今回のウ・イェスル、李ヘジンさん殺害事件のチョン容疑者(39)を有力な容疑者とにらんでいた。チョン容疑者は、失踪したチョンさんと最後に通話をした人物だった。3年後の昨年5月、警察は、チョン容疑者を検挙できる2回目のチャンスをつかんだ。失踪したチョンさんの所在を把握しようと聞き込みをしていた時に、別のテレクラ嬢のAさんがチョン容疑者の自宅で暴行を受けたという事実が明らかになった。しかし、Aさんが身元が明らかになることを拒み、捜査に協力しなかったため、警察はチョン容疑者に対する捜査を中断し、チョン容疑者を野放しにした。

昨年12月25日、ヘジン、イェスルさんが行方不明になった時も、町内に住むチョン容疑者は、警察の容疑線上にあがった。しかし、捜査を担当した安養(アンヤン)警察署は、チョン容疑者が過去に婦女失踪事件や暴行事件の容疑者だった事実を知らなかった。軍浦警察署が、捜査資料を渡さなかったため、チョン容疑者は1回目の聞き込み捜査の過程で、容疑線上から簡単にはずされた。04年7月の事件と07年5月の事件の捜査がしっかり行なわれていたのか、2人の子どもが行方不明になった直後に安養警察署と軍浦警察署が基礎的な協力捜査でもしていれば、「イェスル、ヘジンさん行方不明事件」の捜査は簡単に解決した可能性が高い。

子どもが行方不明になって苦しんでいる親たちは、イェスル、ヘジンさんの事件後、残酷な悪夢にさらに苦しんでいる。子どもを持つ多くの親が同じ心情だろう。李明博(イ・ミョンバク)政府は、法治をあらためて正すと強調している。歓迎すべきことだ。しかし、国民を不安にさせる民生犯罪者を捕まえることにいとも簡単に穴が大きくあいているような治安態勢では、法治を徹底させることはできない。凶悪犯をはじめ犯罪者から国民を徹底して保護することこそ、最も基本的な法治国家であるという事実を政府は認識する必要がある。

デモ鎮圧のように警察の目前で繰り広げられる不法行為は、法執行の意志だけあればいつでも正すことができる。法治国家の根幹を揺るがすことは、まさに町の路地で遊び回る子どもたちが、犯罪に無防備に放置されている状態だ。