地球温暖化への戒めやエネルギー節約への認識を高めるため、一昨日、消灯キャンペーンが世界のいたるところで行われた。1時間以上街路灯や照明を消し、ろうそくをつける同行事は、環境団体の世界自然保護基金(WWF)が行う「2008アースアワー(Earth Hour)」キャンペーンの一つだ。わが国でもソウル南山(ナムサン)Nタワーをはじめ、漢江(ハンガン)橋の22ヶ所と、主要施設物の電灯が、午後8時から9時にかけて消えた。一部のマンション団地の消灯に参加した。
消灯キャンペーンは昨年、オーストラリアから始まって、今年はヨーロッパや中国など、世界20あまりの大都市や300あまりの小都市へと広がった。1時間ぐらい電灯を消すからといって、エネルギーの大幅な削減ができるわけではないが、世界の人々がエネルギーの節約や地球環境の未来を一緒に考える契機となることから、大きな意味を持っている。
地球温暖化は極地の氷河が溶け込み、海水が上昇する自然現象を超えて、経済活動にも多大な影響を及ぼしている。温室効果ガスへの削減圧力でバイオ燃料の使用が急増し、国際穀物価格が高騰した。「農業に端を発したインフレ」が輸入物価を押し上げ、主婦たちの買い物袋を軽くしている。原油価格をはじめとした原材料価格の上昇で、わが国は通貨危機以後11年ぶりに、経常収支が2ヶ月連続、赤字を記録した。地球環境やエネルギー危機は巨大な環境談論ではなく、家庭経済や生活の質と直接つながっている。
省エネライフスタイルの生活習慣化は、資源確保のために全力を傾けることに劣らぬほど重要だ。自分ひとりのために車を使うよりは大衆交通手段を利用することも、エネルギーを削減し、1つのみの地球の保護に貢献する道でもある。東亜(トンア)日報が連載している「原油高時代での生き残り」シリーズからも分かるように、我々の周辺には何気なく行っているエネルギーの無駄遣いの事例があまりにも多い。少し気を使えば節約できる余地はそれだけ大きいというわけだ。エネルギーの節約精神が我々の意識や行動に深く根ざすよう、隣人同士が励ましあう必要もある。
一人の力は小さいが、人類が意を共にすれば、世界を変える奇跡も起こしかねない。今回の消灯行事はその小さな一歩であることを願う。