大学入学試験の自主化と共にグローバル選考などが拡大されることにより、海外に在住する優秀な韓国人学生のスカウトに向けた各大学の動きが活発化している。昨年まで教育当局が、米大学入学適正試験(SAT)選考や海外高校出身者の選考などを防ぎ、特例入学条件を満たしていない海外在住の学生らは韓国内の大学への進学が厳しかった。
各大学が8日に伝えたところによると、高麗(コリョ)、西江(ソガン)、成均館(ソンギュングァン)、中央(チュンアン)、漢陽(ハニャン)大学と梨花(イファ)女子大が共同で先月28日から4月1日まで、米ワシントン、ニューヨーク、ロサンゼルスで相次いで開催した入試説明会に、学生と保護者およそ500人が集まった。
これまで一部の大学が個別に同窓生を対象とした海外入試説明会を開催したことはあるが、各大学が共同説明会を行ったのは初めて。
ニューヨークの場合、説明会の場所がコリアンタウンと離れていることから数十人ほどの出席を予想していたが、出席者が殺到し、説明の時間と相談員の人数を増やしたりもした。約およそ300人が出席したロサンゼルスでは、行事会場のロサンゼルス韓国教育院が狭く、参加できずに帰った人々も少なくなかったもようだ。
各大学は、出席者らに英語優秀者選考などグローバル選考の案について説明し、学生の高校成績と公認外国語試験の成績などに基づいたマンツーマンの相談を行ったりもした。
ロサンゼルスの説明会に出席した在米韓国人の朴ヒョンジャさん(58・女)は、「韓国の大学に行ける情報がほとんどなく、私設の塾やブローカーに頼っていて不覚を取る場合が多かったが、説明会がとても役に立った」と話した。
これによって各大学は今年から海外入試説明会の活動を本格化する、としている。米国で説明会を行った6校を含めて延世大と淑明(スクミョン)女子大などの8校は17〜20日、中国・北京と上海を訪問する。引き続き高麗大と西江大、成均館大、梨花女子大、中央大の5校が24〜27日、インドネシアで説明会を開く予定だ。
金ヨンス西江大入学処長は、「商社の駐在員のように特例入学条件に当てはまらなかったり、いろんな国を回って住まいを転々とした学生のうち、成績は良いのに大学入試制度の問題で頭を悩ますケースが多かった。海外に在住する優秀な学生が母国で勉強できる機会を拡大し、長期的にはそうした学生らに限定して『9月学期制』を適用する案も検討する考えだ」と話している。
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