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米農務次官「韓国の検査主権は十分保障」と明言

米農務次官「韓国の検査主権は十分保障」と明言

Posted May. 06, 2008 07:44,   

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米農務省のリチャード・レイモンド次官(食品安全担当)は4日、ワシントンの農務省の庁舎で、韓国のワシントン特派員たちと緊急記者会見を開き、米国産牛肉の安全性について説明した。

17年間を医師として活動した経歴のあるレイモンド次官は、「米国産牛肉の供給は、世界で最も安全に行なわれていることを強調したい」と述べ、1986年に英国で初めて牛海綿状脳症(BSE)が発生して以来、米国が取ってきたBSE対策を詳しく説明した。

また「BSEから人間を保護できる最も効果的な方法は、BSE特定危険部位(SRM)を除去することだ」としたうえで、「05年のハーバード危険分析センター(HRA)の研究の結果、SRMを除去すれば、BSE発生の可能性が99%減少する」と強調した。

レイモンド次官は、「米国の屠畜場では、農務省官吏の監視なしに屠畜作業を実施できない。7800人の正規職員を含む9000人の農務省職員が、屠畜作業を常時、監視している」と述べた。

また、屠畜された牛のうち、毎年2万頭を対象に実施したBSE検査を、04年6月からは1日1000頭に拡大し、2年間で70万頭を検査したと説明した。

レイモンド次官は、「75万9000頭に対してBSE検査を実施した結果、(93年に米国で初めてBSE発症の牛が1頭発見されたのに続き)BSE発症の牛が2頭発見され、その2頭も、97年8月の『哺乳動物蛋白質の反芻動物の飼料利用禁止』措置が取られる以前に生まれた牛だった」と明らかにした。

レイモンド次官は、「このように2重3重の検証作業を経ているため、米国牛がBSEにかかる確率は極めて低い」という言葉を5回も繰り返した。

人間BSEと呼ばれる変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の発病可能性についても、積極的に説明した。

レイモンド次官は、「私たちは、米国で米国産牛肉を食べて人間BSEにかかったという人を見たことがない。可能性がゼロであるため、(韓国人が遺伝的にBSEに脆弱で)発病可能性が2倍になると言っても、ゼロの2倍は依然としてゼロだ」と主張した。

レイモンド次官は、最近大きな論議を呼んだバージニアの人間BSE患者の死亡報道について、「米疾病管理予防センター(CDCP)の一次調査で、この患者は、人間BSEで死亡したのではないという結果が出た。すべての調査が完了すれば、公式発表が出るだろう」と伝えた。

レイモンド次官は、今回の牛肉輸入開放交渉で、韓国の「検査主権」が十分に保障されたと強調した。

レイモンド次官は、「米政府は、現行協定が韓国の消費者たちの健康と食品の安全に対する憂慮に、しっかりと対処していると信じている。食品の安全に対する憂慮が確認された場合、(韓国は)米国の施設を監視(audit)でき、米農務省と協力できる」と述べた。

さらに、問題が起こった場合、韓国政府が米国に来て、適切だと判断される監視をすることを歓迎するとも述べた。

レイモンド次官は、韓国で話題になっている牛肉輸入再交渉の可能性については、「私は食品安全の専門家にすぎない」と述べ、回答を避けた。レイモンド次官は、すべての発言にわたって、「この場は、食品問題のみを論議する席であり、交渉問題を論議するためのものではない」と述べ、韓国特派員たちの質問を避けた。

以下は一問一答。

——BSE発生時、韓国が米国で検査(inspection)できるのか。

「韓国政府が、米国に来て適切と判断される監視をすることを歓迎する。しかし、『検査』という表現は適切でないだろう」

——BSEが発生した時、韓国が該当の屠畜場からの輸入中止を要求できるのか。

「屠畜場の施設は、BSE発生の原因ではないことを覚えておかなければならない。このため、屠畜施設に対して措置を取ることは不適切かもしれない。私は、韓国でどのような交渉が行なわれたか承知していない。しかし、過去の政策を見れば、骨や骨髓などが発見された時、該当施設に対して運営中止措置が取られた。しかし、明日、米国で4頭目のBSE発症牛が出ても、米国産牛肉に対して即時輸入中止の措置を取らないことを望む。SRM除去が、牛肉供給の安全を保障するためだ」

——韓国人が遺伝的にBSEに脆弱だという主張があるが…。

「私の専門領域ではないため、正確なコメントかどうかはわからないが、そのような研究は、国際的な検証を受ける必要があるだろう。SRMが除去されれば、遺伝的な問題を心配する必要はない」



triplets@donga.com