警察が、「不法集会」と規定した米国産牛肉の輸入反対のための「ろうそく文化祭」が、2、3日に続き、6日夕方にもソウル都心の2ヵ所で開かれる。
警察は文化行事として進めるなら、開催そのものは阻止しないものの、政治的なスローガンが出るなど、行事が変質すれば警告し、主導者を後で司法処理する方針だ。しかし、はっきりした対策がなく、頭を悩ませているもようだ。
▲2ヵ所で「ろうそく文化祭」を開催〓韓珍熙(ハン・ジンヒ)ソウル地方警察庁長は5日、「文化祭が政治的な性格を帯びた集会へと変わっても、中高生を含めた参加者の安全のため、強制的な解散はさせられない」と話した。
結局、警告などのアナウンスを行い、写真や動画で撮影した後、主導者を選別して司法処理せざるを得ない。
これまで開かれた2回のろうそく文化祭にも参加者たちは、インターネットを中心に連絡を交わして集まった。関連団体が多すぎて、主催側を把握するのは容易なことではない。
警察は文化行事と集会を区分する基準と判例が少なく、判断は難しいが、政治や社会的な意見を示したり、扇動すれば政治的集会とみなすべきだと明らかにした。
6日夕方にはインターネット・コミュニティ、「ミチンソドットネット」が鋻溪(チョンゲ)広場で、「李明博弾劾のための汎国民運動本部」はソウル汝矣島(ヨイド)の国会議事堂前でそれぞれ「ろうそく文化祭」を開く。
環境運動連合、共にする市民運動など1000あまりの団体は6日午後2時、ソウル韓国プレスセンターで、「BSEの危険性のある牛肉の全面的な輸入に反対する国民緊急対策会議」を発足させる。
▲過度な反対運動〓中高生の米国産牛肉への輸入反対運動は、単なる意思表明を超えているという懸念が多い。
最近「天使」という発信者名義で、「5月17日の団体休校デモ。メールをまわしてください」という内容の携帯電話のメールが全国の中高生たちに送られていることが明らかになった。
高校生の子供をもつ仁川桂陽区(インチョン・ゲヤング)のある主婦は、「子供たちの間で(ろうそくデモを)第2の『4.19革命』のようにしようという話が出回っている」と心配した。
青少年に人気のある一部の芸能人や芸能人のファンクラブは、牛肉の輸入反対への世論を拡散させている。
俳優の金某氏(女性)が、自分のブログに、「(米国産牛肉よりは)いっそのこと、青酸カリを口の中に入れたほうがましだ」という文章を掲載してから、青少年の間では、「社会的意識が強い人だ」という好意的な評価が広まった。
金某君(高校3年)は、「集会に参加した友人たちが残した文章を読めば、生徒たちがその集会に参加したことに、大きな誇りや感動を感じているようだ」と話した。
延世(ヨンセ)大学心理学科の黃相旻(ファン・サンミン)教授は、「芸能人の後を追っかけまわしながら有名人にでもなったかのように感じるように、集会に参加して知識人や英雄にでもなったように錯覚しているように見受けられる」と分析した。
漢陽(ハンヤン)大学新聞放送学科の安東根(アン・ドングン)教授は、「青少年が匿名の隠された無分別な情報をそのまま受け入れ、理性的な判断無しに衝動的な群衆心理に押し流されているようだ」と懸念した。
kimkihy@donga.com