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与党−内閣−大統領府をつなぐ「橋」がない

与党−内閣−大統領府をつなぐ「橋」がない

Posted May. 17, 2008 04:21,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領は最近、ある昼食会の席で、「政府省庁の改革に神経を使っていて、国民との疎通が疎かになった面があった」と述べたことを、ある同席者が16日伝えた。

李大統領は、最近の国政支持率の急落と批判世論が増えた原因を「疎通」の不在に見出したのだ。実際、李明博政府のあちこちで「疎通」ではなく「不通」の症状が現われている。一部では、「動脈硬化の可能性」まで警告している。

●政界との不通

「脱汝矣島(ヨイド)政治」を叫んだ李明博政府は今、汝矣島との疎通に障害を来たしている。

統合民主党議員たちは、「野党の周辺で、大統領府の政務担当関係者に会ったという話を聞いたこともなく、電話すら受けたこともない」と話す。民主党指導部は最近、牛肉交渉などの懸案について大統領府が説明し、理解を求めたこともないと不満をもらしている。

与党のハンナラ党とも、追加予算や親・朴槿恵(パク・グンヘ)議員の復党などをめぐり事あるごとに拍車が合わない。李在五(イ・ジェオ)、李方鎬(イ・バンホ)、鄭鍾福(チョン・ジョンボク)、朴亨逷(パク・ヒョンジュン)議員ら李大統領の最側近たちが総選挙で落選し、大統領府と党をつなぐ「架け橋」が絶たれたためだ。

特に、朴槿恵元代表とは、以前からチャンネルが途絶えている。大統領府関係者ですら、「親朴の人々と話ができる人が大統領府にいない」と言うほどだ。

10日、李大統領と朴元代表の大統領府での会合は、公式ラインである朴宰完(パク・ジェワン)大統領政務首席秘書官や劉正福(ユ・ジョンボク)議員ではなく、柳佑益(ユ・ウイク)大統領室長や無所属の金武星(キム・ムソン)議員によって実現したという。また、事前に議題に関する合意に至らなかったためか、会合後、両者の間はさらに悪くなった。

●政府省庁との不通

李大統領が3月、一山(イルサン)警察署を訪れ、児童拉致未遂事件について叱責した後、一線の警察署は先を争って捜査チームを設置した。しかし、強力部(麻薬・組織犯罪捜査部)から人材を引き抜いて捜査チームに配置したため、別の犯罪捜査が支障を受けるなどの副作用もあるという。

一線の警察官は、「ただでさえ捜査人材が不足しているのに、捜査チームを設置して人を削れば、犯人をどうやって捕まえるのか」、「下の石を抜いて上に積むやり方だ」と言うなど、不満が溢れている。

外交通商部は最近、資源外交に「オールイン」している。李大統領が、資源外交を強調したためだ。エネルギー資源の大使職を新設し、海外公館の資源外交業務を補佐するために、「現地人特別諮問官」制度も導入した。3月に行なわれた業務報告では、約50分間の討議の間、資源外交についてだけ討議が行なわれた。最大懸案の北朝鮮の核問題は、言及すらされなかったという。

監査院は、公企業の監査に全人材を投入し、別の業務が支障を来たしているという。

大統領府関係者は、「各省庁が大統領の意思を尊重して従うのは有難いが、やり過ぎは望ましくない。李大統領は、創造的発想の転換を求めている。画一的なことを望んでいるのではない」と語った。

●大統領府内外の不通

大統領府の内部も疎通がスムーズでないと指摘されている。大統領府関係者は、「政権創出に貢献したいわゆる『親交のある人』は自由に意思疎通しているが、『雇用』された人々は機嫌をうかがい、言うべきことをしっかりと言えないムードだ」と伝えた。さらに、各首席室間の競争とかけ引きで、首席室間の「不通」を加重させている。

大統領府の外の声が李大統領にまで伝わらないという指摘もある。親李勢力の中で、大統領府入りしなかった人々の批判と助言が、大統領府の「垣根」を越えられないケースが多いという。ある与党関係者は、「外から忠告すれば、大統領府にいる人々は『手柄を立てようとしているのか』と攻撃する。誤解を受けるぐらいなら、口をつぐんだ方がいい」と話した。