李明博（イ・ミョンバク）大統領の人事刷新案の概要が見えてきた。
首相候補は５人を、大統領室長は３人を中心に検証に入り、交代対象の長官と大統領首席秘書官は各３人にする、いわゆる「５—３—３—３」刷新案だ。
大統領府関係者は１３日、「首相と大統領室長の交代はまだ決定していないが、万一の場合に備えて、人事チームと検証チームが候補の検証に着手した」と明らかにした。
現在、各界から李大統領に候補の推薦があれば、大統領府人事チームと検証チームが検証を行なっている。候補についての情報は、大統領民情首席秘書官室と国家情報院が提供している。
▲首相候補〓沈大平（シム・デピョン）自由先進党代表が有力に検討されている。ここに、姜賢旭（カン・ギョンウク）前全羅北道（チョンラプクト）知事、李元鐘（イ・ウォンジョン）前忠清北道（チュンチョンプクト）知事、朴槿恵（パク・グンヘ）前ハンナラ党代表、姜在渉（カン・ジェソプ）ハンナラ党代表らが加勢した状況だ。
行政能力が優れていると評価される沈代表は、現在の危機政局を突破するうえで、朴槿恵前代表の首相起用に劣らない破壊力があるという評価を受けている。
李大統領は、就任前の今年初め、組閣の際、沈代表を首相に起用するために、数回会って首相職を提案するほど、沈代表に対する期待が格別だった。
沈代表を首相に起用する場合、ばらばらになった保守陣営を結集し、離れた忠清圏の民心を取り戻し、２０１０年の地方選挙で圧勝まで狙えるという計算も敷かれている。さらに、自由先進党との連帯や政策的連合のレベルを超え、合党までも可能な政界改編が触発される可能性もある。このような場合、保守陣営の議席数は１８０議席を超え、李大統領の各種政策の推進を效果的に支えることができる。
特に、沈代表が政務的な判断にも優れ、首相として卓越した政治力を発揮できるという分析も出ている。
ただ、沈代表を首相に起用するためには、李大統領と先進党の李会昌（イ・フェチャン）総裁間の信頼回復が急務だ。李総裁が、「沈大平首相」カードを支持しない場合、沈代表が首相職の受け入れ決定することは難しく、たとえ沈代表が李総裁の反対を押し切って首相になっても、いわゆる「沈大平首相效果」は「中途半端」にとどまる可能性が大きいためだ。
姜前知事は、「首都圏大統領ー全羅道（チョンラド）首相ー慶尚道（キョンサンド）政権」という３拍子をすべて取り揃えることができる人物と考えられている。さらに、大統領職引継ぎ委員会時代にセマングム・タスクフォース（ＴＦ）チーム長を務めるほど、李大統領の「政策ビジョン」を誰よりもよく分かっていると評価される。
忠清北道出身の李前知事は、地域配慮と国民統合の面で適任者という評価を受けている。豊かな行政経験が、「実務型首相」コンセプトによく合うという分析もある。
朴前代表は、ハンナラ党内部の結束だけでなく、汎保守層の再結集をもたらす「ビッグカード」と評価される。しかし、李大統領と朴前代表との不信のみぞが深く、実現する可能性は小さい。
姜代表は、豊かな政務経験が最大の強みに挙げられる。
▲大統領室長候補〓大統領室長には、産業資源部長官を務めた尹鎮植（ユン・ジンシク）韓国投資金融持株会社会長とともに、尹汝雋（ユン・ヨジュン）、孟亨奎（メン・ヒョンギュ）前議員らが検証対象だ。
尹会長は、１回目の組閣当時、有力な大統領室長候補だったので、起用の可能性が他の候補に比べて高い。尹会長は、経済省庁の勤務経験が豊かで、李大統領の経済立て直しを支えられる適切な人物だと評価されている。しかし、政務経験がないというのが短所だ。
孟前議員は、大統領職引継ぎ委員会企画調整分課の幹事を務め、李大統領の信任を得ており、１回目の組閣当時、室長候補にも名前が挙がった。尹前議員は、与党内の代表的な戦略通で、政務感覚に優れているが、孟前議員とともに斬新さに欠けるという点が短所だ。
長官と首席秘書官の交代対象は、現在各３人に圧縮されたムードだ。
まず、農林水産食品部と保健福祉家族部長官の交代は事実上決定しており、姜萬洙（カン・マンス）企画財政部長官と金道然（キム・ドヨン）教育科学技術部長官も、交代の対象に名前が挙がっている。一部では、姜長官の場合、再信任を受けたという話も出ている。
大統領首席秘書官の場合には、政務首席秘書官、経済首席秘書官、外交安保首席秘書官が、交代対象に挙がっている。一時、民情首席秘書官も交代の対象に挙がったが、最近、李大統領が、「今後の政局運営を民情首席室で引き受けて推進せよ」と述べ、留任論が力を得ている。
mhpark@donga.com
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