先月、全米女子オープンゴルフの最終日の出来事だった。朴仁妃(パク・インビ、SKテレコム)が18番ホールのバーディーで優勝を確定付けた瞬間、ある選手がグリーンに駆け寄って、シャンパンの洗礼で祝福した。仲良しの同い年(20歳)のプロで、昨冬、マレーシアで冬季トレーニングも共にしたオ・ジヨン(エマソンパシフィック)だった。
オ・ジヨンは同大会1ラウンドを首位タイでフィニッシュし、幸先の良いスタートを切ったが、弱点として指摘されていた粘りのなさで結局31位タイで終了した。しかし、まるで自分が優勝したかのように喜んで祝った後、韓国料理屋での打ち上げパーティーにも参加した。
そのようなオ・ジヨンが、今度は主人公になって忘れられない初勝利の夢を叶えた。21日、米イリノイ州スプリングフィールドのパンサークリークCC(パー72)で閉幕した米国女子ツアー「ステートファームクラシック」の最終日。
3打差の2位タイでスタートしたオ・ジヨンは、3アンダー、69で、今季、新人王が有力視されているヤニ・ツェン(台湾)と同スコアに追い付いた後、延長の初ホールで優勝を決めた。昨年、LPGAツアーデビュー後、初めて首位に上り、25万5000ドルの賞金を獲得した。
オ・ジヨンは朴仁妃と同様「朴セリキッズ」と呼ばれる。朴セリが全米女子オープンで優勝する場面に心を打たれ、翌年の1999年、小学校5年生の時にゴルフを始めた。竹田(チュクジョン)中学校ゴルフ部の時は、朴仁妃が米国へ留学に行く前までの5ヵ月間、同じ釜の飯を食った。
高校時代、エマソンパシフィックグループが主催する大会で優勝したことを機に、米国進出のチャンスをつかんだオ・ジヨンは、昨年LPGAに足を踏み入れたが、成績はパッとしなかった。大会序盤、アンダーを記録しても、終盤になるとスコアを伸ばせず順位が下がりがちだった。今年、「マクドナルドLPGAチャンピオンシップ」の時も2ラウンドまで4位タイにつけていたが、残りの2ラウンドで4打を失って29位タイでフィニッシュした。当時のチャンピオンはヤニ・ツェンだった。
同日もオ・ジヨンは、一時、2打差の単独首位だったが、17番ホール(パー3)で突拍子もないパーパットのミスで2位に順位を下げて優勝を逃すかに見えた。しかし、ヤニ・ツェンが18番ホール(パー4)でボギーを叩き、延長戦の機会を得た。
18番ホールで行われた延長ホールでオ・ジヨンは、2番目のショットがグリーンを越えて深いラフに落ちて危機を迎えたが、絶妙なアプローチショットでカップの近くに寄せた後、軽くパーを決め、3番目のショットが長すぎてボギーを叩いたヤニ・ツェンを退けた。
オ・ジヨンの優勝で、「韓国勢」は6月以後、7大会で逆転優勝だけでシーズン5勝を記録した。
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