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[オピニオン]仁川上陸作戦の再現

Posted September. 10, 2008 03:28,   

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ダグラス・マッカーサー将軍が1950年に勃発した韓国戦争の時、仁川(インチョン)上陸作戦の構想を米ワシントンの軍首脳部に提案したのは7月15日のことだった。首脳部はもちろんのこと、マッカーサーの部下の将軍たちも強く反対した。

「仁川はすべての悪条件を備えている」、「この作戦が成功すれば、教科書を書き直さなければならない」。マッカーサーは、「5000分の1の確率の賭けではあるが、敵を決定的にやっつける唯一の希望だ」と主張し、譲ろうとしなかった。首脳部は自然条件がよりよい群山(グンサン)や平澤(ピョンテク)を勧めたが、条件の悪い仁川を選んで、敵の虚をついた。

◆日本東京の国連軍司令部からの作戦開始日(9月15日)を待っていたマッカーサーは、副官をワシントンに送り、「クロマイト(chromite)の作戦計画書」を、その前日に首脳部に伝えるように命じた。首脳部が作戦を延期したり、上陸場所の変更を要求するのに備えてのことだった。副官が米国防総省に姿を現し、作戦計画書を示した時、すでに仁川月尾島(ウォルミド)では、艦砲射撃で北朝鮮軍の甘い眠りをたたき起こしていた。仁川上陸作戦は大韓民国を共産化の危機からかろうじて救うことができた。

◆仁川上陸作戦では、韓国海軍と海兵隊の隠された役割を語らないわけにはいかないだろう。第2次世界大戦当時のノルマンディ上陸作戦に比べて非常に少ない死傷者で済んだうえ、しかも短期間で作戦を成功させることができたのは、1ヵ月あまりかけた韓国海軍による事前作戦に負うところが多かった。8月16日から、金剛山(クムガンサン)艦の指揮の下、艦艇8隻や将兵110人で編成された部隊が、仁川の水路を確保するため、霊興島(ヨンフンド)や鄹積島(トクジョクド)への上陸作戦を敢行した。二つの島の北朝鮮軍兵力の武器や防御態勢を詳細に把握し、仁川上陸作戦に大きく貢献したのである。

◆仁川上陸作戦を記念する祭りが、昨日から月尾島とマッカーサー銅像が立っている自由公園で華やかに行われている。韓国海軍の最大の艦艇である「独島(トクト)艦」(全長200メートル、幅32メートル、排水量1万5000トン級)が上陸作戦の再現行事に上陸艦として参加する。来月5日からは釜山(ブサン)で、国家元首による海上査閲儀式の観艦式が10年ぶりに行われる。最新鋭イージス艦の「世宗(セジョン)大王艦」も参加する。韓国海軍がその威容を誇示し、58年前のあの日の感激を振り返る大規模な国際行事である。

陸貞洙(ユク・ジョンス)論説委員 sooya@donga.com