米投資ファンドのローンスターと外換(ウェファン)銀行に対する支配持分の買収交渉を行ってきた英国系銀行HSBCが19日、外換銀行の買収を放棄した。
外換銀行が再び売り物に出たことを受け、外換銀行に関心を示してきた国民(クンミン)やハナ銀行などを中心に、買収合併(M&A)合戦が繰り広げられるものと見られる。
HSBCは19日に発表した報道資料を通じて、「世界の金融市場の中での外換銀行の現在の資産価値など、すべての要素を考慮した結果、米国系プライベートエクィティファンド(PEF)の買収を放棄する」と明らかにした。
米国に端を発した金融危機で国際金融市場は混迷しており、国内証券市場の低迷で外換銀行の株価が大幅に下落した中、当初の契約どおり外換銀行を買収するのは難しいという意味だ。
昨年9月3日、外換銀行持分の51.02%を60億1800万ドル(約6兆8600億ウォン)、1株=1万8045ウォンで買収することでローンスターと契約を交わしたHSBCは、交渉期限が7月末で終わったものの、買収価格の引き下げを狙ってローンスタート再交渉を行ってきた。同日、外換銀行株式の終値は1万1350ウォンだった。
これに関連して、リチャード・ウェッカー外換銀行頭取は、「非常に残念なことだ。新しい大株主を探すための作業をただちに開始する」と明らかにした。
一方、姜正元(カン・ジョンウォン)国民銀行頭取や金正泰(キム・ジョンテ)ハナ銀行頭取は同日、記者団に対して「外換銀行の買収に関心を持っている」と話した。
しかし、今のところ、米国に端を発した金融危機による資金不足が深刻で、国内の各金融会社が下手に買収に乗り出すのは容易ではないという見方もある。
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