農林水産食品部(農食品部)は、韓食(韓国料理)がグローバル化できない最大の理由を専門人材の養成機関が不足しているためとみて、フランスの世界的料理学校「ル・コルドン・ブルー」のような韓食調理アカデミーを育成する考えだ。
農食品部は、韓食グローバル化事業を国内の食品産業の成長動力にするために、「韓国食品博覧会2008」の期間の16日に、ソウル瑞草区良才洞(ソチョク・ヤンジェドン)の農水産物流通公社の大会議室で、「韓食グローバル化ビジョン宣布式」と学術セミナーを開催する予定だ。
農水産物流通公社の尹彰培(ユン・チャンベ)社長はこれと関連して8日、東亜(トンア)日報とのインタビューで、「単に海外の韓食レストランの数だけを増やすのではなく、現地の人がオーナーになり、現地に住む韓国系同胞や韓国人観光客よりも、現地の外国人がよく訪れる場所を増やすことが目標だ」と話した。
韓食グローバル化事業では、韓食の代表料理や標準料理法を開発して普及し、海外の韓食レストラン間のネットワークとデータベース(DB)を構築して、海外の優秀韓食レストランに対する認証制を導入する案などが推進される。
また、韓食のイメージを高級化するために、韓国文化をイメージさせる器や厨房機器、服装を開発して、韓食に対する興味を高める素材も発掘する。
このため、韓食専門家の国家公認民間資格制度を新設し、地方自治体単位で韓食アカデミーを育成して海外進出を支援する一方、外国の大学と世界の有名料理学校に韓食課程の開設を推進する計画だ。
国内の韓食の教育機関には、約80の私設学校といくつかの伝統料理研究所、大学課程があるが、大半が調理教育の特性が明確でなく、規模が小さいか、調理師の資格証取得クラスを中心に運営されている。
また政府は、韓食のマーケティングの一環として、韓食の調理師を派遣する海外公館を指定する案も検討中だ。
農食品部と農水産物流通公社は、韓食グローバル化事業に来年200億ウォン、2010年には350億ウォンの予算を投入する計画だ。海外に進出する韓食レストランには、1業者当たり10億ウォンまで、年4%の低利で資金を支援する方針だ。
農水産物流通公社側は、「日本料理が寿司一つで世界一流になったように、韓国も、韓食のグローバル化に向けた代表料理を選定して、材料と調理法を体系的に標準化する」と伝えた。
尹社長は、「ニューヨークには1人前で400ドルの高級和食レストランがあるが、韓食は、まだそのような評価を受けていないのが事実だ。味と趣、意味と文化を備えた韓食が、世界の人々から愛される料理になるように努める」と述べた。
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