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[オピニオン]白紙答案

Posted October. 20, 2008 08:44,   

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朝鮮時代も、科挙を受ける儒生たちが、様々な不正行為をしたと伝えられている。最近の方式で言えば、カンニングペーパーを巻いて鼻の中や筆の先に隠したり、隣りの人とひそひそ相談して答案を書いたりしたという。答案用紙をすり替えたり、他人の答案を写したりすることもよくあったそうだ。実学者の燕巖・朴趾源(パク・チウォン、1737〜1805)は、答案用紙を白紙で出したり、答案用紙に字の代わりに絵を描いて出したという。なぜそうしたのか。

◆老論で名門の家の子弟だった彼は、家の期待で数回、科挙を受けたことがあるが、科挙に合格する考えはなかったようだ。『所信に命をかけた朝鮮のアウトサイダー』の著者・盧大煥(ノ・デファン)氏によると、友人の李羲天(イ・ヒチョン)が明紀輯略という「不穏書籍」を所持し、英祖(ヨンジョ)によって殺害される事件を目にした後、朝廷進出の夢をあきらめたという。彼の白紙答案は、既成制度に対する抗議と抗命の意味もあったのだろう。

◆中学校3年生と高校1年生を対象にした全国学力テスト(日帝考査)が14日、実施された。概して静かに終わったが、ソウル瑞草区(ソチョク)のセファ女子中学校の一部の学生が、白紙答案を出したり、すべての問題に同じ答えを書いて、物議をもたらしている。「私教育1番地」というソウルの江南(カンナム)学区でこのようなことが起こったのは、ただ事ではない。全国教職員労働組合(全教組)の日帝考査拒否運動が、影響を及ぼしたようだ。江南は、全教組の活動が相対的に弱いと言われているが、そうでもなさそうだ。

◆教育庁は、全教組の教師たちが、学生に試験の拒否をけしかける発言をしたのかどうか調査中だ。全教組は、「日帝考査が、子どもたちを競争と成績の奴隷にし、学校を序列化する」と主張する。しかし、日帝考査でなくても、子どもたちはすでに多くの競争に見舞われている。日帝考査を受けないからといって、競争が緩和されるわけではない。これを知らないはずのない教師が試験拒否をけしかけたなら、どんな美辞麗句を並べ立てても、結局は学校を「評価もせず、評価も受けない教師の天国」にするためだという疑念を抱かざるを得ない。伺いたい。あなたが父兄なら、そんな教師に子どもを任せるだろうか。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com