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財政破綻寸前のアイスランド「宴は終わった」

財政破綻寸前のアイスランド「宴は終わった」

Posted October. 24, 2008 08:35,   

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事実上、財政破綻が秒読みに入った北欧の小国アイスランド。昨年まで1人当たりの国内総生産(GDP)が6万ドルを上回る「金持ち国」だったこの国に、1年も経たない間にいったい何が起きたのだろうか。

人口約30万2000人のうち、20万人が住んでいる首都レイキャビク。空港から都心に入る途中、タクシーの運転手はガソリンスタンドに寄り、いつもどおり給油をした。

人々が品物を買いだめしているという噂もあったが、市内の24時間スーパーマーケットの「1011」の商品棚には品物が所狭しと並んでいた。

夜間照明も消されていなかった。展望台から見下ろすこの北極圏の都市の夜景は、以前と変わらず美しかった。

しかし、表には表れない裏側では、痛みは広がっていた。

●「華やかな光の宴」の後に待っていたのはため息だけ

22日、記者が滞在した小さなゲストハウスを運営するステファン・ハント氏(37)。ハント氏は2年前、新築住宅を2400万クローナで購入した。当時1000万クローナを支払い、残りの1400万クローナは住宅を担保に融資を受けた。

レイキャビクの市民の中にはハント氏のような人が多い。数年前からレイキャビク市の郊外に莫大な規模で住宅が建設された。衛星都市が新たに一つできるほどの勢いだった。

住宅価格の上昇を背景に、人々はわれ先に住宅を購入した。ハント氏もその流れに合流した。銀行は「住宅価格100%融資」という広告を掲げ、積極的に営業をしていたので融資を受けるには何の問題もなかった。

しかし、昨年から不動産価格が暴落し、ハント氏の家は紙くず同然になってしまった。住宅価格の暴落でローンが払えなくなったのだ。

一方、生活費は物価上昇率に連動した利率のため、1年のうちに20%も跳ね上がった。

タクシー運転手のラグナール・エイリックソン氏(49)は2年前、新車を買うため、銀行で車の価格の100%を借りた。当時、アイスランド政府が外国の預金を呼び込もうとクローナ建て利率を高く設定していたので、エイリックソン氏はユーロ建てローンを組んだ。

実際に、エイリックソン氏の知人らが円やユーロ、スイスフランなどの外貨建てローンを組んでいた。それが今、ブーメランになって戻ってきた。

2年前まではアイスランド国民は80クローナで1ユーロが買えた。現在クローナの対ユーロレートは130クローナに迫っている。エイリックソン氏は、「クローナ安で融資額が一夜で倍増した」と話す。

03年に民営化したアイスランドの銀行も同じ道を辿った。アイスランドの銀行は、ここ数年間で英国とオランダへの投資を急速に拡大した。37歳の若き頭取が率いるアイスランド最大手のカウプシング銀行などの銀行は欧州の競争相手よりずっと高い利率を提供した。

昨年、アイスランド中央銀行の外貨準備高の総額が20億ユーロに減少した反面、アイルランドの銀行の総資産は1000億ユーロにまで増加した。



pisong@donga.com