Go to contents

「自分たちは村長の口車に乗った田舎者」キコ被害の120企業が訴訟へ

「自分たちは村長の口車に乗った田舎者」キコ被害の120企業が訴訟へ

Posted October. 30, 2008 09:19,   

한국어

通貨オプションのデリバティブである「キコ(KIKO=Knockin Knockout)」に加入し、損失を被った120あまりの企業が「為替ヘッジ被害企業共同対策委員会」を構成し、銀行を相手取り訴訟を起こす予定だ。

同対策委員会は29日、韓国シティー、SC第一(チェイル)、新韓(シンファン)、外為(ウェファン)銀行など、13の銀行を相手取り、来週にキコ契約無効を主張する本案訴訟の訴状を提出する計画だと明らかにした。これに先立ち、対策委員会は28日、SC第一銀行を相手にキコ契約効力の中止を要請する仮処分申請をソウル中央地裁に起こした。

対策委員会は、同訴状で自分たちを村長(銀行)の口車に乗った純真な田舎の独身男性にたとえ、注目を集めた。銀行が情報のない中小企業に不適切な商品を売り込み、利益を上げようとしていたということだ。

ある農村に住む独身男性が万屋を営む村長から、「割安なロレックス時計(キコ)を購入すれば、お嫁さんも付いてくる」と耳寄りな話を聞く。

村を仕切る村長の機嫌を損なうわけにもいかないし、結婚もできるかもしれないという期待からその時計を見たが、ベルトがないために、腕にはめて女性の前で見せ付けることのできないものだった。キコ商品は為替相場が一定水準を割り込めば、為替差損は回避できないという比喩を行ったのだ。

村長はそれでもブランド時計が手に入ること(制限された区間で為替リスクの回避効果)だと言い、ただでロレックス時計を上げるから、ひとつだけ条件を付けたいと持ちかけた。

万が一のことで可能性はほとんどないが、村の真ん中に高い時計台が設置され(急激なウォン安ドル高)、腕時計の必要性がなくなれば、時計塔の高さ10mごとにロレックスの腕時計を一個ずつもらうことにするということ。

独身男性は、農村地域に時計台が建てられるはずがないと考えた。また、郡長と親しくしている村長が、「郡首が時計台の工事計画はないと言った」と大言壮語した。銀行が、為替レートの変動に関する情報のない中小企業に、最初から急激なウォン安になる可能性を説明していなかったという意味だ。

ところが、予想とは裏腹に村に時計台が建てられており、さらにその高さは10、20、30メートルと天井知らずに跳ね上がっている。結局、この世間知らずの男性は、女性に時計を自慢するどころか、むしろ村長のうまい話に乗ってしまい、無一文になったということだ。



rews@donga.com