「急激なウォン安のため、韓国食堂に足を運ぶことはできません。ほとんど、学校内食堂の5元(約1070ウォン)の中華料理で済ませています」
中国の北京語言大学で交換学生として勉強しているチャン・ウンシルさん(24、女)は30日、「最近、急激なウォン安のため、留学生らの生活は大変厳しい」と話した上、このように打ち明けた。
▲切り詰めの生活〓B大学翻訳学部に通う金某さん(27)は、50元の散髪費の節約のため、最近は30元で済む朝鮮族の散髪屋を利用している。たまに友達と会って飲んでいた酒も、このごろは思いもよらないことになってしまった。出る度に100〜300元(約2万1420ウォン〜6万4270ウォン)は使うからだ。
華北電力大学に通うソン・ウンジュさん(24)は、たまに購入していた服も、最近は全く買わない。一着250〜300元ぐらいだから、韓国で買ってほうが安くつくからだ。
切り詰めた生活ではあるが、居続けられる留学生はそれでも余裕があるほうだ。経済的に余裕のない一部の留学生らは高騰する留学費のため学業を途中で諦めて帰国した。6万人あまりの韓国人留学生のうち、今年9月以降に10%が帰国したという。
▲関連業界も巻き添えに〓留学生たちが相次いで帰国すると、彼らを相手にする塾や旅行会社、不動産仲介所などもとばっちりを受けている。
中国語能力試験(HSK)が1週間後に迫っているが、留学生が集まって住んでいる五道口地域にある各塾のHSK受験教室には受講生が10〜20人に過ぎない。かつては100〜200人ずつが詰め掛けて勉強していた。
大手留学生塾「地球村」の関係者は、「留学生たちは一番先に塾の受講料を減らしている」とし、「我々は受講生が30%程度減ったけど、ほかのところでは半分以上減っており、倒産寸前の状態だ」と伝えた。
不動産業界の事情も厳しい。2DKのマンションは、かつては4000〜6500元をもらうことができたが、最近は2300〜4000元へと下がった。1LDKも同様に3000元から2000〜2600元へと下落した。
学生を相手にする旅行会社はさらに厳しい。北京新華国際旅行会社の職員は、「今は張家界や桂林、海南島が最盛期だが、最近、旅行の申し込みのための訪れてきた学生のなかで韓国人の留学生は1人もいない」と話した。
▲企業家、自営業者らも「中国離れ」ラッシュ〓韓国人が集まって暮らしている望京のBマンションを来年3月まで借りていた貿易業者のAさんは、今月初頭、急いで帰国した。テナント契約を途中で解約すれば1ヵ月分のテナント料3500元(約75万ウォン)を返してもらえなくなるが、滞在すればするほど損だと判断したためだ。
在中国韓国人会の関係者は、「6万〜7万人だった望京の韓国人が最近は5万人以下へと減った模様だ」と話した。
一方で、朝鮮族自治州の延辺では、今後、ウォン高が進むことに備えて、韓国ウォンを買い溜めしようとする在中韓国人が増え、韓国ウォンの人気が高騰しているという。
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