3日に予定された李明博(イ・ミョンバク)大統領と与野3党の代表との大統領府会合が、「崩壊」した。自由先進党の李会昌(イ・フェチャン)総裁が、「丁世均(チョン・セギュン)民主党代表がいない会合は、見た目がよくない」と言ったことにより、大統領府側が会合の予定2時間前まで、鄭代表に出席を要請したが、実現しなかったという。もともと今回の会合は、欠席を宣言していた鄭代表を除いて、李総裁とハンナラ党の朴熺太(パク・ヒテ)代表だけが出席することになっていたが、これさえも実現せず、李大統領と与野3党の代表いずれも気まずくなった。
◆大統領府は、「野党第一党の代表が出席しなければ、金融危機や予算案処理などに対する超党的協力の問題を話し合うことは無意味だ」と説明した。その通りだが、それなら、初めから鄭代表に出席するよう積極的に説得すべきではなかったのか。どん詰まりに李総裁の言葉によって、あたふたと鄭代表の出席を懇願したのでは情けない。さらに、鄭代表は最近、党の路線問題に振り回されている状況だ。そのうえ、同日の会合とは別に、大統領府が先進党の要請で、李大統領と李総裁の単独会合を推進中だったというから、民主党の心中はよくなかっただろう。
◆大統領府会合の延期には、政治的含意が小さくないという分析が出ている。予算案と主要民生法案の国会可決には、民主党の協力が欠かせないが、鄭代表が出席しなければ、ややもすると状況だけを悪化させる恐れがあるという認識が作用したようだ。民主党を迂回的に圧迫しようという計算が敷かれているという分析もある。民主党が拒否し続けた場合、民生に背を向けているという批判を受けることになり、大統領府として損はしないという判断したのではないか、ということだ。しかし、鄭代表が大統領府会合に出席するには、党内の事情があまりにも複雑だ。
◆民主党の非主流派が2日、「民主連帯」を発足させ、「野党内野党」を旗印に掲げた。党内路線闘争を宣布する信号弾だ。「野性回復」、「鮮明野党」「反独裁闘争」といったスローガンも、再び登場した。鄭代表の対与党闘争の強度もこれに影響を受けたようで、ハンナラ党の予算案審査の強行に常任委員会の活動の全面拒否で対抗している。党の一部では、「闘争性を高めたからといって、支持率が上がるのか」という声も出ているが、鄭代表の大統領府会合の出席は実現が難しそうだ。
陸貞洙(ユク・ジョンス)論説委員 sooya@donga.com