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火星への宇宙飛行士候補4人を選抜 密閉空間での適応訓練が成功のカギ

火星への宇宙飛行士候補4人を選抜 密閉空間での適応訓練が成功のカギ

Posted December. 17, 2008 08:37,   

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人類の火星への挑戦訓練が来年1月から本格スタートする。欧州宇宙機関(ESA)が11日に選抜した「火星宇宙飛行士候補」4人は、来月からロシア・モスクワで正式な訓練に突入すると、サイエンティフィック・アメリカなど、海外メディアが伝えた。

「火星500」と名づけられたこのプロジェクトは、ESAとロシア生医学研究所(IBMP)の協力で進められ、志願したロシアの宇宙飛行士4人も一緒に参加する。

欧州の5680人の志願者から選ばれた4人の候補は、28〜40歳の健康な男性で、職業も航空機パイロット、軍エンジニアなど多岐にわたる。国籍はフランス人3人とドイツ人1人。この4人は、来年1月から理論教育を受けた後、3月からは密閉空間に対する適応訓練に入る。

現在の技術では有人宇宙船が火星まで往復するのに約520日がかかる。行くだけでも250日がかかり、火星で30日ほど科学任務を随行した後、帰路に240日を要する。

このため、一番大きな難題は、人間が密閉された空間で17ヵ月を過ごせるかどうかということ。

欧州で選抜された火星宇宙飛行士候補のうち2人は、ロシアの宇宙飛行士4人と共にロシアが特殊製作した密閉船室でまずは105日間を生活することとなる。残りの2人は候補者として待機する。

床から天井まで板が敷かれた密閉船室に入った候補者たちは、宇宙の状況に合わせて無線通信の1回線だけを残したまま、外部との連絡を切って、操縦や緊急状況への対処法、科学実験などを遂行する。休憩時間には船室内の小さな人工温室で野菜を育てたり、本を読んだりする。

宇宙船が火星に近付いた時、宇宙飛行士から送られてくる通信が地球に届くまでの時間は20分。これを勘案し、訓練中は信号を送った後、40分後にセンターからの返事を受ける。宇宙飛行士の候補者たちは、訓練のため、3年間、家族をはじめ、外部との連絡を断絶しなければならない。

今回訓練に参加した人が現在としては初の火星宇宙飛行士になる可能性が高いとは言え、必ずしもそうなるとは限らない。人類が火星に有人宇宙船を打ち上げるまではまだ後10年ぐらいの時間がかかると予想されるからだ。



zsh75@donga.com