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8連敗の屈辱も「今も自信はある」…許栽KCC監督

8連敗の屈辱も「今も自信はある」…許栽KCC監督

Posted January. 02, 2009 03:00,   

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昨年10月10日。KCCはプロバスケットボールの開幕を控えて、メディア・デーのイベントを行った。ムードは上々だった。ソ・ジャンフンと河昇鎮(ハ・スンジン)という「歴代最長身ダブルポスト」を揃えた許栽(ホ・ジェ)監督は、「フタを開けてみないと分からない」と慎重な意見を示したが、自信に満ちていた。

レギュラーシーズンの折り返しを目前に控えた1日現在、KCCは下位グループに止まっている。出場時間をめぐって対立してきたソ・ジャンフンは先月19日、電子ランドに移籍した。あいにく同日、河昇鎮は試合途中、足の指を怪我して今月中旬まで出場できない。落ち着かない雰囲気の中で、KCCはクリスマスに8連敗を喫した。

許監督としては球団最多の10連敗を喫して最下位に転落するという屈辱を受けた06〜07シーズンの悪夢が蘇ってもおかしくない。オリオンズとの遠征試合を控えていた許監督と大邱(テグ)にあるKCCの宿舎で会った。

夏の間に準備していたことが全て消えた。

夕食を済ました許監督はタバコを口にくわえていた。気が焦るときに吸うタバコがすでに1日3箱に増えているという。その代わり、電話での通話はぐんと減った。

「親しい記者からの電話にも出ないんです。記事に肉をつける過程で、ない話が入られるかも知れないし…。何より、私の話が言い訳のように聞こえるのが嫌なんです」

KCCを優勝候補に挙げていた多くの人々は、「スピードが遅いソ・ジャンフン—河昇鎮のペアは最初から合わなかった」と言葉を変えた。高さにこだわった許監督が判断を間違えたという話も聞こえてくる。

「ソ・ジャンフンを迎え入れた時までも新人ドラフトで河昇鎮を選ぶようになるとは思ってもみませんせした。ほかのチームも機会があったら、河昇鎮を選んだはずです。2人の選手はお互いが持っていない長所があります。それをうまく生かせなかったのが残念でたまりません」

許監督は昨年の夏に、高さを生かせるパターンの練習を集中的に行った。だが、その高さは、今はない。

「他のチームより背が低くなりました。最高の選手からなる代表チームも呼吸を合わせるには3ヵ月以上がかかるのに、シーズンはもう3ヵ月も残っていないんです。一日でも早くスピード中心のパターンを定着させなければならないのですが…」

「まだ素人の指導者で、勉強しなければならないことが多い」

許監督は選手らにトレーニングをさせる時は、藍色の書類カバンを持ち歩く。中に何があるのか聞いてみると、照れくさそうに開いてみせた。細かい文字がびっしり書かれている。きれいな字がまるで印字された文字のようだった。

「トレーニングの前日、うちのチームと相手チームの最近の試合をビデオで見ながら作成します。これ一つ作るのに3〜4時間はかかります」

意外だった。タフさとカリスマ性が思い浮かぶ彼に、このような几帳面なところがあるとは…。

「もっとうまく教えたいのに、経験と記憶にのみに頼るわけにはいきません。監督を初めて引き受けた時から始めて、一枚も欠かさず集めておきました」

彼は現役時代、説明の要らない「バスケットボール大統領」だった。KCCが「素人の指導者」の彼を監督に迎え入れたことにはそのような理由が大きかった。しかし、カリスマが強すぎて、選手らがかえって気が引けるという話もある。

「私は選手にシュートが決められなかったとして怒ったりすることはありません。シュートは生まれつきの資質が必要で、運も味方に付かなければなりません。しかし、努力でカバーできる守備でミスをした時には厳しく言います。ただ、伝える過程で選手らが誤解することもありうると思います」

選手は独りでうまくやれば済むのだが、監督はそうでないため、もっと難しいという許監督は、「まだ素人の指導者として、学ばねばならないことが多い。最下位だった06〜07シーズンと今季とどちらが厳しいかと聞く人がいるが、あまり違いはない。優勝できない監督は誰でも一緒だろう」と話した。

選手時代、何度も優勝している彼は、05〜06シーズン監督デビュー以後、優勝がない。初シーズンは5位をしてプレーオフに進出したが、翌年、最下位に転落した。昨年、レギュラーシーズンで2位につけたものの、今季、再び6強のプレーオフ進出を確信できない状況。シーズン序盤は自信があったのでは、と聞いた。静かだった許監督の声が大きくなった。

「無茶な話に聞こえるかも知れないが、今も自信を失ってはいません。監督が自信がないと、選手らをリードすることができないじゃないですか。選手らは今持っている能力を発揮すれば良いのです。成績に対する責任は私が負います」

試練の時を過ごしているが、「バスケットボール大統領」としての誇りだけは相変わらずだった。



why@donga.com