ソウル龍山(ヨンサン)惨事の犠牲者の死因に対して、遺族が疑問を提起している中、立ち退き住民の遺体5体が皆、崩壊した見張り小屋の下敷きになった状態で発見されたという供述なされた。
事故当日の20日、現場で遺体を収集し、国立科学捜査研究所や病院などに搬送した「129中央救急患者移送団」龍山支部のファン・ユング状況室長は23日、東亜(トンア)日報とのインタビューで、「崩壊した見張り小屋の中央で発見された遺体4体は、見張り小屋を作るのに使われた足場や鋼管などの下敷きになっていた。これらの建造物を片付けて、やっと遺体を収集することができた」と話した。
ファン室長は、故・金ナムフン警査の遺体とともに、見張り小屋の裏で発見された立ち退き住民の遺体1体も、見張り小屋を建てるために使われた建造物が顔に落ちた状態で発見されたと明らかにした。
ファン室長の証言は、一部の遺族が提起した「警察の『追い込み』式鎮圧に追われて建物の屋上から墜落死した遺体を、警察がまた屋上に移して見張り小屋の下敷きになったように見せた」という主張とは異なる。
またファン室長は、「金警査の遺体は、立ち退き住民が食糧として持ち込んでいたコメ袋の山の中に埋もれた状態で発見された。積み重ねられたコメ袋の山を1時間ほど探して、遺体を収集することができた」と伝えた。
いっぽう、国立科学捜査研究所関係者は24日、「死亡した立ち退き住民5人の遺体を解剖した結果、彼らが死ぬ前に暴行された跡は発見されなかった。今回の事態で死亡した6人の死因は、皆ひどいやけどと一酸化炭素中毒と判明した」と話した。
また同関係者は、「解剖の結果、立ち退き住民が死亡した時、皆空腹状態であったことがわかった。酒を飲んだり、薬物を服用したりした形跡は見られなかった」と説明した。
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