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[社説]経常収支の黒字定着、総合的な行動計画を練るべきだ

[社説]経常収支の黒字定着、総合的な行動計画を練るべきだ

Posted March. 02, 2009 06:39,   

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経常収支は4ヶ月ぶりに赤字へと転じ、1月の赤字は13億6000万ドルを記録した。世界景気の低迷を受けて輸出は大幅に減り、商品収支は14億6000万ドルの赤字へと後退したのが大きな影響を及ぼした。旅行収支などのサービス収支の赤字幅は従来より減少したものの、全般的な流れを変えることはできなかった。

小規模開放経済体制である韓国で、経常収支の黒字が持つ重要性はとりわけ大きい。通貨危機の際に経験したように、経常収支の赤字が累積されたまま、外部からの衝撃に受けることになれば、国家的な災難に見舞われかねない。経常収支の黒字基調の維持は、雇用創出と共に、当面経済政策の2大目標にすえるべきである。政府はこのための実効性や整合性の高いアクション・プランをまとめ、立法府と企業などは法制度や現場での実行でをそれを支えなければならない。

輸出入が共に増えて、十分な黒字を維持できれば、それに越したことはない。しかし、「100年ぶりの世界経済の危機」という言葉まで出ている現実のなか、それが難しければまず、不況型黒字でも守るのが重要だ。通貨危機の後も、先に輸出より輸入が大幅に減り、大規模な経常収支の黒字を記録し、これを基にほかの分野も次第に安定を取り戻した。

経常収支の黒字基調を定着させるためには、1ドルでも輸出を増やして商品収支の黒字を拡大する努力に、官民か全力を上げなければならない。各国の需要も共に冷え込んでおり、容易ではないが、「やればできる」という精神を持って、従来の市場や隙間市場を攻略すれば、突破口を開けないこともない。ウォン安で輸出価格の競争力が高まったメリットを最大限活かさなければならない。

慢性的な赤字構造から脱せずにいる、サービス収支の改善も切に求めれれている。教育や医療、旅行、メディアなどのサービス産業の高級化や規制緩和は、これ以上後回しのできない課題となっている。これを通じて、海外へと流れる資金を減らし、外国人が韓国を訪れるように仕向けることができる。サービス産業の高度化は、国際収支の改善と共に新たな雇用を創出する効果も少なくない。

一般国民も経済危機が山場を乗り越える時までは、不要不急な海外旅行の自制など、愛国心を発揮する必要がある。相対的に余裕のある階層が国内で金を使ってこそ、結局、庶民や中間層の生活に役立つことも認めなければならない。危機の中、階層間の対立をあおって、政治的な利益を得ようとする勢力は、庶民の友ではなく、むしろ敵である。