2月の臨時国会が、メディア関連2法や銀行法など、与野党が処理を約束した法案の大半を通過させることができないまま、幕を閉じる荒唐無稽な事態が3日、起った。与野党合意を経て、本会議に上程された76法案のうち、時間不足で処理できなかったものだけで、14法案にものぼる。与党ハンナラ党は、野党民主党の合意違反を非難するが、そのようなことを言う資格もない。民主党の妨害行為に何度も遭いながら、またも安易に対処し、手の中にあるものですら食べることができないのだから、自分らの無能力、無責任、怠惰から咎めなければならない。
合意精神に忠実でない民主党は、本来の姿を見せたまでだ。民主党は、常任委の論議段階で片足をかけ、自分らが委員長を務める法司委で、もう一方の足をかけるといった具合に、妨害を繰り返した。そのため、金産分離緩和を骨子とした銀行法は、紆余曲折の末、政務委を通過しても、法司委の敷居を越えることができず、本会議に上程すらされなかった。会期を1時間残した夜11時頃になって、本会議に付託された法案は、25にものぼる。民主党は本会議場で、修正法案の提出や議事進行発言、反対討論の要請など、時間を延ばす遅延作戦を展開した。李鍾杰(イ・ジョンゴル)議員は、メディア関連法のうち、与野党が処理を合意した著作権法とデジタル放送転換特別法に対し、閉会時間わずか10分残して反対討論を要請し、通過を妨害した。
しかし、ハンナラ党は、民主党のこのようなやり方を十分に予想し、備えるべきであった。これまで何度もやられておきながら、民主党が決定的な瞬間にいくらでも妨害してくることが分からなかったなら、それは愚かなことであり、分かっていながら対処しなかったのなら、ネジが緩んでいる。
実は、ハンナラ党の怠惰と無気力が、より大きな問題だった。銀行法をめぐり、政務委と法司委で与野党がもめたため、本会議が午後2時から5時、さらに7時へと延期された。午後7時に開こうとした時、ハンナラ党の出席議員が議決定足数に満たない103人しかいなかったため、結局、夜9時頃になり、本会議の開会が可能になった。貴重な2時間を、ハンナラ党自ら失ったのだ。夜11時頃、法司委を通過しなかった銀行法など一部争点法案の場合、金炯旿(キム・ヒョンオ)国会議長が、職権上程まで考慮していたのを、ハンナラ党が後退したという。
ハンナラ党は、昨年末からこれまで、国会議長に職権上程を迫り、争点法案の早期処理を訴えてきた。しかし、いざ準備が整うと、後込みする有様だ。これが、国民生活を守り、国民に仕えるという巨大与党の素顔である。責任感も危機意識も見当たらない。民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表まで、「ハンナラ党が、まだ自分らが与党であることを認知できず、与党として責任感がない」と皮肉ったほどだ。
ハンナラ党指導部は、一体どこで何をしていたのか。民主党との合意だけを信じて勝利に浸り、のんびり各自自分の利を得ようと考えていたのではないか。このような人々を信じ、経済危機克服の法案通過を待ちわびている国民が不憫である。