韓国人観光客4人とイエメン人ガイド1人の命を奪ったイエメン自爆テロの犯人は、イスラム過激派のテロ組織「アルカイダ」所属の19歳のイエメン人の若者であることが分かった。
16日(現地時間)、地元の英語新聞「イエメン・ポスト」紙によると、イエメン警察は事件現場で、自爆テロの犯人であるイエメン人男性の遺体と共に身分証を見つけた。
犯人の身元は、イエメンの首都、サナアのアルサラム(平和という意味)地域で1990年に生まれたアリ・ムセン・アルアメドと確認された。警察は、アルアメドは故郷のサナアでアルカイダのイエメン支部によって抱き込まれ、アルカイダの武装隊員として活動していたと明らかにした。
匿名を求めたイエメン保安当局の関係者は、「初動捜査の結果、アルアメドは観光客より先に事件現場に到着した後、麻薬性の植物『カート(Qat)』の葉を噛みながら観光客を待っていた」と明らかにした。
犯人は、軽い幻覚症状を引き起こすカートを噛みながら、自爆テロ直前の緊張感を和らげようとしていたものと見られる。カートは国際的に販売や服用が禁止されている向精神性物質であるが、イエメンでは大勢の人が若葉や新芽を噛む形で、服用している。
地元のニュース・ウェブ・サイト「ニュース・イエメン」によると、アルアメドは韓国人旅行団が到着すると、一緒に記念写真を撮りたいと観光客らに近づき、観光客の間に割り込んで、体に巻いていた爆弾を爆発させた。
当時、爆発は非常に強く、4キロ離れたところでも聞こえるぐらいだった。テロ犯の引き裂かれた遺体の一部は、爆発現場から1キロ離れたところでも見つかった。
テロ犯は自爆直前、テロ現場の周辺にいたイエメン人の子供らが被害を受けないように追い払ったりもしたと、ニュース・イエメンは伝えた。
これに先立ってイエメン警察は、アルアメドと推定されるテロ犯がテロ直前に撮影したと見られるビデオ・メッセージを入手したが、分析の結果はまだ発表されていない。
警察は、アルアメドが誰から指示を受けたかや、何人が参加してこのような犯行を起こしたのかなどについて捜査を行っている。
一方、事件の発生から3日目の17日現在、今回の爆発は自分たちの仕業だと主張する団体は現れていない。
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