プロ野球選手協会は労働組合の設立を宣言した。韓国野球委員会(KBO)と8球団側は労組の設立は絶対に認められないという立場であることから、厳しい対立が予想される。
選手協会の孫敏漢(ソン・ミンハン)会長(ロッテ)は28日、ソウル江南区清淡洞(カンナムグ・チョンダムドン)のリベラホテルで記者会見を開き、「被害を被る人が出ても我々選手は一丸となる」とし、「団体行動権と交渉権を持つ選手労働組合を作る」と話した。
孫氏は、「北京五輪優勝、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準優勝で韓国の野球は世界トップレベルになった。しかし、選手の置かれている現実は変わっていない。選手協会は選手らの権益向上のため、韓国野球委員会(KBO)と球団側に改善を求めたものの、徹底的に無視された」と主張した。
選手協会は労組設立に向け、孫会長を委員長とし、それぞれの球団で2人ずつ計16人が参加する推進委員会を立ち上げる予定だ。
これに対し、KBOと8球団は、「年観衆が600万人に達するまで選手協会の社団法人化を留保する」という01年の合意書を根拠に提供し、「勤労者ではなく個人事業者として分類されたプロ野球選手の労組設立は不可能だ」と線を引いた。
しかし、選手協会のクォン・シヒョン事務総長は、「社団法人の設立と労組設立は別問題だ」とした上で、「それならば、観衆が600万人になれば、選手協会の意見を無条件で受け入れるという意味なのか聞き返したい」と反論した。クォン氏はまた、「野球チームの運営による広報効果をまともに算出もせずに、選手らが権益向上を主張すると決まって『球団は慢性的な赤字を抱えている』という論理を振りかざしている」と指摘した。
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