バラク・オバマ米大統領は13日、ブッシュ前政権時代にイラクとアフガニスタンで、収監者を虐待した写真の公開を阻止するために、法的手続きを進めることを明らかにした。
オバマ大統領は同日、「過去に少数者によって行なわれた行為を理解するには、写真の公開は役に立たない。写真を公開する場合、最も予想される結果は、全世界に反米感情の火をつけ、米国軍隊をより大きな危険に陥れる」と述べた。
オバマ大統領は最近、アフガンとイラク現地の指揮官らが「米軍への反感を増幅させる恐れがある」と訴えると、法律家らを招集し、長時間にわたった会議を行ない、このように決定した。8月のアフガンの大統領選挙に影響を及ぼす可能性があるという点も、考慮されたようだ。
問題の写真は、04年のアブグレイブ刑務所の写真問題で、米軍当局が捜査中に確保したものだ。進歩団体の米国市民自由連盟(ACLU)は、国防総省が写真公開を拒否すると、04年に訴訟を起こし、昨年9月に勝訴した。オバマ政権は先月23日に裁判所に送った公文書で、「5月28日まで公開する」と約束した。
裁判所が公開を命令した写真は計44枚。ACLU側の弁護士は、関連写真が2000枚にのぼると主張した。問題の写真には、壁に向かって腕立て伏せをする姿勢の収監者に、米軍の監視兵がほうきで性的虐待を与えるような姿、女性兵士らが、頭に覆い袋をかぶった裸の収監者の横で、ポーズを取っている姿、袋をかぶった収監者を輸送機の上にひざまずかせ、膝の上に「プレーボーイ」の写真を置いた姿などが含まれているという。
進歩グループは、「政府の透明性の約束を破ったものであり、ブッシュ大統領時代の秘密主義の継承だ」として激しく反発している。
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