李明博(イ・ミョンバク)大統領は21日、新任の検事総長に千成𨛗(チョン・ソングァン)ソウル地方検事長(52)を、国税庁長官に白容鎬(ペク・ヨンホ)公正取引委員長(53)をそれぞれ内定した。
李東官(イ・ドングァン)大統領府報道官は同日、定例会見を通じて、「検事総長は、検察組職の一新に最も重点を置いて人選をした。検察にかなりの世代交代が行われるだろう」と説明した。また、李報道官は、「国税庁長官の場合、先の3人の長官が内部出身だったが、2人が拘束されるなど不名誉な退職をした点を考慮して、外部の人物と専門性に重点を置いた」と人事の背景を明らかにした。
千氏は司法試験第22回の合格で、先任の検察幹部(第20回=2人、第21回=5人)を超えていることから、検察組職の大々的な世代交代が予想される。白氏は、ソウル市政開発研究院長を経て、07年の大統領選挙当時、李明博候補の諮問機構である「正しい政策研究院(BPI)」の院長として活動した。白氏は、李大統領の参謀グループ出身で、国税庁改革に拍車がかかるものとみられる。
今回の人事では、大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンプクト)など、慶尚道圏の人物が排除され、忠清道(チュンチョンド)圏出身が抜擢されたという特徴がある。千氏は忠清南道の論山(ノンサン)、白氏は保寧(ポリョン)出身だ。特に、忠清道圏出身の検事総長の抜擢は、金大中(キム・デジュン)政府の最後の検事総長だった金珏泳(キム・ガクヨン)総長が02年11月から03年3月までの約4ヵ月間、前任の李ジェミョン総長の残りの任期を満たし以来、初めて。それ以前に忠清圏で検事総長を務めた人物は、全斗煥(チョン・ドゥファン)政権時代の金錫輝(キム・ソクフィ)元総長(忠北清州、82年5月〜85年2月)がいる。
元世勲(ウォン・セフン)国家情報院長と姜熙洛(カン・ヒラク)警察庁長官は大邱・慶尚北道出身だ。これで、4大権力機関のトップの地域分布は、慶尚道が2人、忠清道が2人となった。千氏と白氏は国会人事聴聞会を経て正式任命される。
mhpark@donga.com