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[オピニオン]欧州左派と韓国左派

Posted July. 02, 2009 08:11,   

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「無能な教師を除外するため、5年ごとに教師資格証を更新する」。英国のエドワード・ボルス初等・中等等教育長官が6月30日、教育改革白書を発表した。学校が生徒にしっかり教えたかをA〜Dで評価し、父兄の学校選択権を支援し、英語と数学で遅れを取った生徒には、無料で放課後授業を提供する計画だ。29日にはブラウン首相が乗り出し、「青年失業者を減らすため、仕事と職業トレーニングを拒否する青年層には、失業年金を削る」と発表した。もちろん、教員労組と労働界は反発を強めている。労働党の伝統的な味方の教師と労働者をこれほどなおざりにするとは、中道左派の政府には間違いないか。

◆総選挙を1年後に控えているブラウン首相からしては、手段を選ぶ余裕がない。右派政策、左派政策を区別するのも贅沢だ。専門家と世論を問わず、ほとんど労働党の敗北を予想している状況だ。一票が切実なところに、「いける政策」で国民の心をつかむのが肝心だ。先月行われた欧州議会選挙の大きな流れも左派の没落、右派の優勢だった。英国とスペインの左派政権はもとより、フランス、イタリアの差は勢力に大きな打撃だった。世界同時不況を追い風に、右派に対する断罪を期待していた彼らは大きいショックに陥った。

◆世界的な携帯電話メーカー・ノキアと欧州最大の石油グループのロイヤル・ダッチ・シェルの会長を務めるフィンランド出身のヨルマヤーッコオリラを見ると、その理由が分かる。彼は英フィナンシャル・タイムズとのインタビューで、「世界化を積極的に活用しつつ、質の高い教育と福祉で遅れを取っている人々を押し上げるのが、今の時代の解法だ」と述べた。既に欧州の右派政府が尽力している政策だ。ニューズウィークも欧州議会選挙直後、「企業フレンドリーな政策で働き口を創出し、競争力ある教育で未来世代に希望を与えられない左派は立ち上がりにくい」と書いた。

◆欧州の左派に比べると、我が国の左派は頑固極まりない。これ以上は通じない一昔の政策にこだわるのも酷いが、選挙ではなく街頭で政権を覆そうとしているのか。企業を揺さぶり、学力を後ずさりさせるような政策では国利民福を実現できない。韓国の左派は欧州左派の動きを注視すべきである。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com