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[オピニオン]議員らの外遊に伴うばら撒き

[オピニオン]議員らの外遊に伴うばら撒き

Posted July. 06, 2009 08:21,   

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「JFK空港=50回、ベルサイユ宮殿=50回、東京タワー=100回…」。大手企業や銀行の海外駐在員としての3年間の任期中、本国から訪ねてくる客のためはこの程度は出入りしなければならないだろうという冗談である。ニューヨーク駐在員は現代美術館に、ロンドン駐在員は大英博物館に100回程度足を運ぶことになるという言葉もある。外交官らは訪れる国会議員らをきちんと案内するため、現地ガイドから事前にショッピング情報を収集するほどである。

◆第18代国会に入り、昨年6月初頭から今年2月初めにかけての8ヶ月間、議員らは計35件、延べ114人が海外出張に出かけた。経費の分析結果、議員らが海外出張の際にばら撒いた労い金の総額は2億2934万ウォンに上った。土産費を除いても議員一人当たりが201万ウォンを労い金として使ったことになり、決して少ない金額ではない。ところがこの労い金は、議員個人の財布から出たものではなく、国民の税金だった。それも、領収書無しに「○○○に労い金を支給」と書いて提出すれば済む。議員は外交公務員に対して空港での出迎えや、ひどい場合はショッピングまで手助けさせ、国民の税金で付け届けを支払った。外交官は国会や政府から公認を受けたアルバイトを行ったことになる。

◆税金を使う費用の支出なら、億単位はもとより、数百万、数千万ウォンも気軽に使ってはならない。国会議員が正当な理由から外交官らにより手助けを受けたなら、労い金を支払う必要などない。公務ではなくお使いに近い仕事をさせ、「持ちつ持たれつ」の労い金を払うのである。東亜(トンア)日報が議員の海外業務推進費の明細を巡る情報公開を請求すると、国会は4ヵ月後になってようやく、それも具体的な使途を明らかにしていない資料を提出した。多かれ少なかれ、国民の税金を議員らはどこで、どのように使ったのかを全て公開し、もし過ちのある金があるなら回収すべきである。

◆英国は先月、会員議員646人が4年間請求した手当てや経費の明細120万ページ分を、議会ウェブサイトを通じて公開した。議員数十人がキッチン用品の購入や池の清掃などに税金を使った「歳費スキャンダル」が暴露されると、かつての足取りを全て公開したのである。このスキャンダルによって英史上314年ぶりに初めて下院議長が任期途中で辞任に追い込まれ、長官や議員10人あまりは次期総選挙には立候補しないと宣言したり、役職を辞任した。数十人が請求した10億ウォンが英政治を揺るがしている。

洪権憙(ホン・グォンヒ)論説委員 konihong@donga.com