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[社説]北朝鮮は「2国間対話」の未練を捨てて6者協議に復帰を

[社説]北朝鮮は「2国間対話」の未練を捨てて6者協議に復帰を

Posted July. 29, 2009 07:06,   

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米国は27日、国務省報道官の定例会見を通じて、「北朝鮮が、具体的な措置を取るなら、私たちは6者協議の枠内で会う用意がある」と明らかにした。これに先立ち、北朝鮮は24日、「私たちはいつでも(米国との対話の)用意ができている」と言ったのに続き、27日に「現在の事態を解決できる対話の方式は別にある」と露骨に米朝2国間対話を要請した。米国は、北朝鮮の提案を事実上、拒否したのだ。

北朝鮮が、2回目の核実験後、継続する挑発的な言行を止めて対話を申し入れたことは、ひとまず肯定的だ。しかし、その時点と形式に注目する必要がある。北朝鮮は、国連安保理決議第1874号によって、国際社会の対北朝鮮制裁が可視化している中、「米中戦略経済対話」の直前に対話を提案した。それも、6者協議ではなく、米朝2国間対話に固執している。北朝鮮核問題で実質的なパワーを行使している米国をつかまえ、中国を揺さぶり、目前の国際的孤立と制裁を免れようという考えだ。

北朝鮮はこれまで、核問題で壁にぶつかる度に、米国との2国間交渉を通じて実利を取る戦略を駆使してきた。しかし、核開発の野心はあきらめなかった。米国の拒否は、もはや北朝鮮の浅はかな術策にはだまされないという意志を明確にしたのだ。バラク・オバマ政府は、「悪い行動に見返りはない」という原則と、「韓国を排除して北朝鮮とは交渉しない」という方針を明らかにしてきた。ワシントンでは、対話よりも制裁による圧力を主張する強硬論がますます力を得ている。国際社会の制裁意志も確固だ。北朝鮮は、このような現実を直視しなければならない。

北朝鮮の生きる道は、6者協議に復帰し、核をきれいに放棄する見返りに、政治的・経済的補償を受けることだけだ。ヒラリー・クリントン米国務長官は最近、「北朝鮮が不可逆的な非核化に進む場合、米朝関係の正常化、恒久的平和体制の構築、北朝鮮へのエネルギーおよび経済支援などの包括的パッケージを提供する」と提案している。韓国政府との共感のもとに出たものだ。

オバマ米大統領は27日、「米中戦略経済対話」開幕の演説で、「米国は、北朝鮮の核計画を廃棄させるうえで中国と協力する」と明らかにした。中国が、いつまでも北朝鮮の後見人の役割をしてくれると信じるなら誤算だ。北朝鮮が真の対話による問題解決を望むなら、米国との2国間会談に未練を持つよりも、絡まった南北関係から解くことに誠意を示さなければならない。真摯に6者協議に臨むことを願う。