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著者の同意得ずに修正した歴史教科書に「配布中止」の判決

著者の同意得ずに修正した歴史教科書に「配布中止」の判決

Posted September. 03, 2009 08:33,   

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裁判所が「左寄り」の議論を巻き起こした金星(クムソン)出版社の韓国の近現代史の教科書を任意で修正したのは違法だとして、改正された教科書の追加発行と配布を中止することを求める判決を言い渡した。しかし、出版社側は、早速控訴するという立場を示し、教育科学技術部(教科部)は確定判決が出るまで、この教科書を引き続き発行して配布すると発表し、最高裁判所の判断が注目される。

ソウル中央地裁民事11部(李性哲・部長判事)は2日、この教科書を書いた韓国教員大学の金ハンジョン教授ら5人が(株)金星出版社と(株)韓国検定教科書を相手取って起した著作人格権侵害停止請求訴訟で、「著者の同意なしに教科書を任意で修正し発行・販売した行為は、著者の同一性維持権を侵害する行為だ」と判決した。

さらに、金星出版社に対しては、5人の著者にそれぞれ400万ウォンの慰謝料を支払うように言い渡した。裁判部は今回の判決の仮執行も一緒に宣告し、金教授らが今回の判決の執行を要請すれば、直ちに教科書の発行と配布は中止される。

ただ、金教授らが既に配布された教科書の回収は請求していないので、現在使用中の教科書は廃棄しなくても済む。しかし、教科部は、「確定判決が出る前までは教科書の発行、販売、配布を中断する理由がない」という立場を示しているため、今回の判決を執行するようになった場合、議論が予想される。

金星出版社が発行した韓国近現代史の教科書は、全国919の高校で教材として採択されており、教材採択比率は43%(13万3000部)だ。この教科書は11年まで一線の高校で使用され、12年には新しい教科書が採択されるものと見られる。教科部は、「裁判所が11年の以前に著者側の勝訴確定判決を言い渡す場合、金星出版社に再修正を要請するが、専門家の審議を経て内容を決定する計画だ」と話した。

教科部は昨年12月17日、左寄りの議論を起した金星出版社など、近現代史教科書6種の206ヵ所を直して、3月の新学期から反映することを決定した。これに対し、金教授らは、「著者らの同意を得ないまま、教科書を修正できないようにしてほしい」と裁判所に仮処分を申し出た。

ソウル中央地裁民事首席部は、今年1月、金教授らの申し出を受け入れなかったが、本案の裁判を引き受けた民事11部は違う判断を下した。裁判部は、「金星出版社や金氏らが01年結んだ出版契約は、金氏らが教科部の修正・指示または命令に誠実に協力することを明示しているが、それに従わなかったとして金星出版社が著者の同意なしに教科書を修正できるという意味ではない」と述べた。



bell@donga.com viyonz@donga.com