釜山(プサン)室内射撃場火災を捜査している警察は18日、火災原因を射撃台周辺で発生した爆発性の火災だと発表した。当初、警察は、最初の発火場所を出入口のそばのソファーと推定していた。
金ヨンシク捜査本部長(釜山地方警察庁次長)は、「『爆発に準ずる爆発性火災』の圧力で、射撃台と出入り口の2つのうち、出入り口のドアが外側に曲がっており、内側のドアノブが溶けていたが、外側のドアノブは何ともなかった」と説明した。今回の火災の生存者である笠原勝さん(37)が、「射撃台周辺から『パン』という爆発音が聞こえた」と言ったことと一致する。
しかし、射撃場オーナーの李某氏(63)は、「射撃台周辺には、引火物質は何もなかった。火災がひどい他の場所と違い、射撃台は焼け方が軽く、遺体も射撃台周辺ではなく、出入り口の外側で発見された点が疑問だ」と主張した。
警察は、これまで提起された火災原因のうち、弾着地点に積もった残留火薬粉に火がついて爆発した可能性が高いとみて、射撃台内部の清掃シーンが映った防犯カメラを分析している。オーナーによると、合同点検前に射撃場の大掃除をした6日から火災当日(14日)まで、観光客が使った弾丸は1000発程度。しかし、軍火薬の専門家は、「弾頭を分離し火薬を入れたならともかく、その程度の残留火薬粉で爆発は難しい」と語った。生存者の笠原さんも、検察の調査で、「射撃を終えると、2人の従業員が射撃台の周りを片づけた」と語った。
このため、警察は、爆発性火災を起こした引火物質が何か調べるため、現場で採取した各種試料と遺体解剖で出た物質を精密に分析している。漏電でも爆発音が聞こえることがあるという専門家の意見により、射撃場内部の電気配線も確認している。放火の可能性について検察と警察は、「日本人観光客が射撃台を出た後、発火したと推定され、ライターなどもないことから、放火の可能性は低い」と説明した。
一方、警察は同日、DNA鑑定や歯型、遺留品の確認で、犠牲者10人の身元を確認した。日本人犠牲者7人の遺体は19日午後5時50分、金海(キムヘ)空港から日本の福岡空港に移送される予定だ。警察は、出国に先立ち、同日午前、火災現場を日本人遺族やメディアに公開した。一方、同日未明、釜山ハナ病院で治療を受けていた観光ガイドのムン・ミンジャさん(66)が死亡し、今回の事故の犠牲者は11人に増えた。
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