「全ての責任は、私にあります」。今季初のプロバスケットボール・電子ランドの監督に就任した朴ジョンチョン監督は、11日、監督辞任に際し、このように述べた。朴監督は当時、チームが10連敗を喫すると、ひどいストレスを受けていた。体重は10キロ以上落ち、タバコは1日8箱まで増えた。結局、頭痛や腸炎で入院した彼は、シーズン開幕後12試合で監督を辞任した。
イングランド・プレミアリーグ・アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は、知的で落ち着いたイメージがあり、ニックネームが「先生」である。しかし、同監督もストレスから逃れられない。最近、同監督はあるインタビューで、「サッカー監督の仕事をし、怒らないのは不可能だ。毎日、ストレスを受ける。頭が痛くなると、何もかも忘れてサッカーのないところへ旅立つ」と語った。
●「やってみないと、そのストレスは誰にも分からない」
監督はチームで一番華やかなポストだ。チーム全体が彼の一言で変わる。成績がよければ、スポットライトは監督に向けられる。しかし、権限があるだけに責任も重い。その負担はそのままストレスに直結する。毎試合、緊張の中で生きる監督らにストレスは職業病であるわけだ。
プロバスケットボール・東部(トンブ)のカン・トンフィ新任監督は、「やってみないと、そのストレスは誰にも分からない」と首を横に振った。同氏は、「試合で惜敗した時は、24時間頭から離れない」と話した。
24日、アジアサッカー連盟(AFC)が贈る今年の監督賞を受賞した許丁茂(ホ・ジョンム)サッカー代表チーム監督も一時、ストレスでずいぶん悩まされた。「保守的な指導者」という批判にさらされ、不眠症と胃潰瘍で苦労した。ある現職プロ野球監督は、そのストレスをこう表現した。「ある時は、寝ている時、急に目が覚め、『どうしてあの時、投手を替えなかったんだろう』と自分を責めたりする。そんなことがある度に、寿命が1年ずつ短くなるような気がします」。実際、ストレスで体調を崩した監督も多い。故人プロ野球ソ・ヨンム(三星)、イム・シングン(太平洋)、金ドンヨプ(ヘテ)監督らは、過度なストレスで健康が悪化したケースだ。
●「練習したプレーがうまくできない時、幻聴まで聞こえます」
監督らが、一番ストレスを感じる時はいつだろうか。今の試合結果より、試合内容が良くない時が一番と挙げられる。試合内容が良くなければ、これからの展望も暗いため、胸が苦しくなる。ハンドボール・ソウル市庁のイム・オギョン監督は、「骨身を削る練習をしたのに、コートで練習どおりのプレーができない時は、『イム監督、バカじゃないの』という幻聴まで聞こえる」と打ち明けた。チームに連敗や試合で惜しい敗北を喫する時は、血圧が上がる瞬間だ。プロサッカー全南(チョンナム)ドラゴンズの朴恒緒(パク・ハンソ)監督は、「連敗中は、血が逆流する感じだ」と話した。プロバレーボール・現代(ヒョンデ)キャピタルの金浩哲(キム・ホチョル)監督は、勝負でとんでもないミスで負けた瞬間、コートを覆したい心境だと言った。所属選手の負傷も、ストレス指数を押し上げる要因だ。
しかし、ストレスがいつも悪影響をもたらすわけではない。プロ野球・斗山(トゥサン)の金卿文(キム・ギョンムン)監督は、「適度なストレスは、かえって緊張を維持する上で役立つ」と話した。徳成(トクソン)女子大学心理学科の金ジョンホ教授は、「瞑想や趣味で、体と心を適度に緩和させることができたら、ストレスは毒ではなく薬になる」と話した。
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