李明博(イ・ミョンバク)大統領は2日午前、ソウル駅に設けられた韓国鉄道公社(コレイル)の非常状況室を訪問した。鉄道ストや鉄道運行の現況をチェックするためだ。
李大統領は報告を受けた後、「若者たちが仕事がなくて苦労している中で、安定した職場を保障してもらっていながら、ストに突入するのは理解し難い」と話した。李大統領はまた、「今時、このようなやり方でストをする国は、わが国しかないだろう。世界経済が大変で、世界各国が競争をしているのに、このような時にストをするというのはありえないことだ」と強く批判した。
李大統領はさらに、「どのようなことがあっても、原則は守られるべきである。法が守らなければ、今後、このようなことが繰り返されるだろう」とした上で、「鉄道公社が速やかにこの問題を解決し、国民の信頼を受けられるように努力してほしい」と話した。また、「ソウルメトロの機関士や退職した人々が志願できるようにする方策も検討してほしい」と注文をつけた。
李大統領の鉄道公社状況室の訪問は、同日、大邱(テグ)市にある慶尚北道(キョンサンブクド)庁で開かれた地域発展委員会の会議に出席するため、高速鉄道(KTX)に乗る前に、電撃的に入れられた日程だ。朴先圭(パク・ソンギュ)大統領府報道官は、「合法的な労組活動は保障するが、不法労組の行動に対して厳しく対応するというのが大統領の揺るぎない原則だ。ましてや不法が国民の不便と国家的な損失をもたらすとなると、それは言うまでもないとうのが大統領の考えだ」と話した。李大統領は77日間引きずった双龍(サンヨン)自動車のスト事態の際、政府が最後まで原則を守って肯定的な結果を見出した前例に従うという考えのようだ。特に李大統領は、世界的な経済危機の克服に向け、し烈な競争が繰り広げられている状況で、経営が悪化している機関の勤労者が不法ストに走るのは容認できないと考えている。
李大統領が最近、青少年の働き口の問題に対し、これといった対策がなくて気を揉んでいるのも、今回のストに対する批判的な見解に影響したものと見られる。
一方、大統領がKTXを利用する際は、警護上の理由で「専用便」を運用するのが慣例だが、同日は、「専用車両」の他の客室に一般乗客が同乗した。大統領府の関係者は、「鉄道ストの状況を勘案し、大統領が一般乗客も乗れるようにと、直接指示した」と話した。
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