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胴上げとスポーツ 胴上げ転落で腰強打の李知姫は単純打撲と診断

胴上げとスポーツ 胴上げ転落で腰強打の李知姫は単純打撲と診断

Posted December. 09, 2009 09:29,   

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4〜5日、日本沖縄の琉球GCで行われた第10回韓日女子プロゴルフ対抗戦で、韓国選手らは数分の間で天国と地獄を同時に経験した。勝ち点29対19で日本を下して3年ぶりに優勝した喜びもつかの間。授賞式の後、キャプテンの李知姫(イ・ジヒ=真露ジャパン)を胴上げしていた韓国選手の顔から一瞬に笑みが消えた。

宙に浮かんでいた李知姫は、よりによって表彰式台の鉄製の角に腰を強打した。ショックを受けた李知姫は、嘔吐の症状を見せ、救急車に運ばれて近くの病院に移された。精密検診の結果、単純打撲傷と分かり、胸をなで下ろしたが、選手らは、「これからは勝っても絶対胴上げはしない」ことを約束した。同日のハプニングは、翌日、日本のマスコミに大きく取り上げられた。

胴上げをしてもらうのは全てのスポーツ選手、監督らの夢だ。優勝を決定付けたり、大きな大会でよい成績を残してから宙に浮いている気分は、「味わったことのある人に限って分かるもの」というのが経験者の話だ。

昨年、北京五輪で韓国野球の9戦全勝のパーフェクト金メダルをもたらした斗山(トゥサン)の金卿文(キム・ギョンムン)監督は、「このまま転落して死んでも悔いはなさそうだった」と話した。プロバレーボール・三星(サムスン)火災の10回優勝の偉業を成し遂げた申致容(シン・チヨン)監督も、「無我の境地だ。それより幸せな瞬間はない」と話した。

土を掘る振りをしながら呼吸を合わせる畑仕事の「ホッガレジル」から由来した胴上げ(韓国語ではヘンガレ)は、参加するメンバーらの協力が欠かせない。一緒に上へ投げて一緒に受け止めなければならない。絶頂の瞬間、このような儀式を通じ、メンバーらの連帯感は強まり、結束力も強くなる。

しかし、メンバー同士の呼吸が合わなければ、李知姫のようなアクシデントが発生することもある。胴上げされる写真の中で、多くの監督と選手の表情に恐怖心が交ざっているのもこのためだ。申監督は、「時々怖い時もある。宙に浮いているのに、『受け止めるなよ』『怪我したら、どうするんだ』という言葉が聞こえてくる時がある。このまま落下したらどうしようと、ぞっとする時がある」と打ち明けた。

実際、昨シーズン、女子プロバスケットボールで優勝した林達植(イム・ダルシク)新韓(シンハン)銀行監督は、選手らが手を離したため、ぎっくり腰になった。07年、李ヨンジュ元新韓銀行監督も胴上げされて転落し、小指のじん帯を痛めた。腰の具合が良くなかったプロ野球・金応竜(キム・ウンリョン)三星(サムスン)社長は、06年優勝後、胴上げを避けて姿を消したりもした。プロサッカーKリーグで、全北を優勝に導いた崔康熙(チェ・ガンヒ)監督は、胴上げ途中、誰かが頭をとんとんと叩くと、「僕を死なせるつもりか」と叫んだ。反面、金卿文監督の五輪の時に胴上げされる写真を見ると、選手らに完全に体を任せていることが分かって対照的だ。

仁荷(インハ)大学体育教育科の金ビョンジュン教授は、「多くの選手らが胴上げ途中、いたずらをしながら、普段怖がっていた監督や先輩との壁を崩す。悪意のないいたずらをすることで、その間の良くない感情は雪が解けるように消えてしまう」と話した。

胴上げの文化は、主に韓国と日本に残っている。日本では胴上げと言い、野球では優勝を決定付ける抑え投手を「胴上げ投手」と呼ぶ。1985年、阪神がセ・リーグで優勝した時、大阪のファンは打撃3冠の外国人選手ランディ・バースに似ているKFCのマネキンを胴上げをした後、川に投げたりした。今年、欧州サッカー連盟(UEFA)チャンピオンズリーグで優勝したFCバルセロナの選手が、ジョゼップ・グアルディオラ監督を胴上げしたように、一部欧州の国でも胴上げが行われている。



uni@donga.com