スポーツを辞めると宣言した。しかし最初から守れる約束ではなかった。弱冠の年で韓国柔道の顔になった。周りで引退を放っておくはずがなかった。
王己春(ワン・ギチュン、21=龍仁大)は今年10月、暴行沙汰に巻きこまれた。降りかかる非難に姿をくらましたが、周囲の説得に気持ちを変えた。先月6日、大統領杯全国大会に出場し、団体戦で2勝をあげた。46連勝だった。
王己春が最多連勝に挑戦する。以前の記録は、自分のヒーローだった李ウォンヒ(28=KRA)が打ち立てた48連勝(不戦勝含む)だった。王己春は、ソウル体育高校3年生だった2006年に李ウォンヒの練習相手として泰陵(テルン)選手村に入った。そして翌年の初め、李ウォンヒを制して波乱を起した。昨年の北京五輪でも李ウォンヒを倒して代表に選ばれた。
王己春は11日、日本東京で開幕する東京グランドスラム国際大会の男子73キロ級に出場する。この大会は、昨年まで嘉納杯と呼ばれたが、大会名を変えた。柔道の創始者と言われる嘉納五次郎を記念して1996年に創設され、柔道の母国を自負する日本で最精鋭の選手が大挙して出場する。北京五輪で肋骨負傷で惜しくも銀メダルに止まった王己春は、昨年12月の同大会から連勝行進を始めた。今大会で優勝すれば5勝を追加し、初の50連勝突破となる。今年の世界選手権大会2連覇を含め、6連続の国際大会優勝の大記録を達成することになる。
韓国は男子8人、女子7人の選手が出場した。今年の世界選手権で番狂わせで優勝した李ギュウォン(90キロ級)と金ジェボム(81キロ級)、アン・ジョンファン(66キロ級)、ファン・ヒテ(100キロ級)らが出場する。女子部は北京五輪の銅メダリスト、チョン・ギョンミ(78キロ級)、コン・ジャヨン(63キロ級)、チョン・ジョンヨン(48キロ級)らが出場する。男子73キロ級の競技は12日行われる。
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