Go to contents

プロ野球8球団、投手それぞれには極意がある

プロ野球8球団、投手それぞれには極意がある

Posted December. 14, 2009 09:30,   

한국어


ストレートを投げない投手がいるだろうか。それぞれのチームのエースの中でスライダーが投げられない投手がいるだろうか。

東亜(トンア)日報が斗山(トゥサン)から入手した全体8球団の投手の球種とスピード資料を分析した結果、驚くべきことに正解は「いる」だった。ストレートを投げない投手は、三星(サムスン)のセットアップ・マンの鄭現旭(チョン・ヒョンウク)だ。斗山の戦力分析チームが、今年、鄭現旭の球種を分析した結果、ストレートは一本もなかった。三星の戦力分析チームも、「鄭現旭はストレートを投げない」と話した。すると、鄭現旭は変化球だけを投げるのだろうか。そうではない。鄭現旭は今年、時速152キロの鋼球を投げたことがある。このようなことが可能な理由は、鄭現旭が一般的なストレートと知られているフォーシーム・ファストボールを投げないからだ。

フォーシーム・ファストボール(写真1)は、4つの縫い目に指をかけて投げる球種で、ピッチングの基本だ。縫い目が通る数が多いため、一番スピードが速い。反面、鄭現旭は指を2つの縫い目にかけるツーシーム・ファストボール(写真2)を投げる。ツーシームはフォーシームと似ているが、空気の抵抗をさらに受けるため、スピードが多少落ちる。その代わり、打者のすぐ前で微細な変化を起すため、多くの投手が愛用する。

8球団の全体投手の中で、フォーシームを投げない投手は鄭現旭が唯一だ。斗山の資料には、鄭現旭が今年、ツーシーム、カーブ、フォークボールの3種だけを投げたと出ている。三星戦力分析チームのホ・サムヨン代理は、「鄭現旭は、3年前まではフォーシームを投げていたが、昨年、ボールの先の動きに重点を置き始めてからツーシームだけを投げている」とし、「あまりにも力が強いため、ボールを抑えるような感じツーシームを投げる。それで、調子が良い時には時速150キロも出る」と話した。

フォーシームがストレートの基本だとすると、一般的な変化球はスライダー(写真3)だ。プロ選手は言うまでもなく、高校選手も投げられる球種だ。しかし、今年、LGの左利きのエース、奉重根(ボン・ジュングン)はスライダーを一向に投げなかった。これは奉重根がシンイル高校2年の時に米プロ野球に進出して、スライダーを身に付ける機会がなかったためだ。奉重根は今年、ストレート、カーブ、チェーンジアップの3つの球種で11勝(12敗)を収めた。彼は、「来年の転地トレーニングの時、必ずスライダーを練習して、本番で使いたい」と話した。

フォークボール(写真)をメインに投げて多勝王(14勝)に上がったロッテの鉠正訓(チョ・ジョンフン)のフォークボールは、速くは138キロ、遅くは119キロが出た。時速10キロぐらいの差が出る他の投手に比べて、球速の違いが多い。KIA戦力分析チームのパク・ジョンハ課長は、「鉠正訓が決定球として使うフォークボールは、まるでスライダーのように鋭く落ちるため、知っていても打ちにくい」と話した。

多様な球質を正確に駆使する投手としては、KIAの尹錫ミン(ユン・ソクミン)が目立った。彼はストレートやスライダー、カーブ、チェーンジアップ(写真5)、ツーシーム・ファストボール、カット・ファスト・ボールまで投げた。パク課長は、「チェーンジアップ一つとっても、2種類(チェーンジアップとサークルチェーンジアップ)を投げて、全ての球質を投げたいところに90%以上投げる制球力まで備えた稀に見る投手」と評価した。今年、韓国で一番速い時速154キロのストレートを投げた韓化(ハンファ)のブラッド・トーマス(デトロイトへ移籍)は、最高142キロの速いスライダーやフォークボールを投げた。



uni@donga.com