米国の北朝鮮人権運動「自由と生命2009」の代表を務める在米韓国系のロバート・パク氏(韓国名・朴ドンフン、28)が25日、中国を経由して北朝鮮に無断で入った。北朝鮮人権団体のパックス・コリアによると、パク氏は、北朝鮮指導部に住民の人権保障を訴える手紙を持参して25日午後5時ころ、中国から豆満江(トゥマンガン)を渡って咸鏡北道会寧市(ハムギョンブクド・フェリョンシ)のタンウォン里に入った。
パク氏は、「金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮労働党総書記と北朝鮮指導者たちへ」と題した手紙のなかで、「我々が願っていることは、ただ全ての北朝鮮の人々が自由で安全に、生命を営むことだ」と主張した。パク氏は、訪朝のために中国に向かう直前の23日、ソウルでロイター通信とインタビューし、「キリスト教徒として、北朝鮮に入るのは義務だと考えた。北朝鮮に抑留されても(米国人女性記者事件のように)米国政府に救ってもらいたくない」と話した。
これに対して米国務省のアンドリュー・レイン副報道官は25日(現地時間)、「米政府は、米国国民の保護と安寧を最優先に考えている」と原則的な立場を述べた。北朝鮮は27日までに特に反応を示していない。
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