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新年・北朝鮮の生存戦略 新年共同社説から読む

新年・北朝鮮の生存戦略 新年共同社説から読む

Posted January. 02, 2010 08:55,   

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北朝鮮が1日に発表した新年の共同社説には、2012年の「強盛大国の扉を開く年」を2年後に控えた北朝鮮指導部の1年間の生存戦略が盛りこまれている。その内容は、社会主義計画経済を復元し、3代世襲を推進するために、対話で国際社会の支援を図ると要約できる。

①計画経済の復元による衣食住の解決

統一研究院は、北朝鮮当局が、「人民生活の向上」を最優先課題に提示したことについて、「物理的な取り締まりとデノミネーション(通貨呼称単位の変更)で市場を無力化させたため、住民の衣食住を解決するには、農業と軽工業の発展を通じて国家の商品供給能力を拡大するほかない」と説明した。3代世襲の成功のためにも、北朝鮮当局は、昨年の大衆労働力動員やデノミなどで動揺した住民を安心させる必要があるとみえる。このため、今年も社会主義計画経済の復元に向けた措置が続くものと展望される。共同社説は、「計画規律、財政規律、労働行政規律を徹底的に確立する必要がある」と主張した。

②党創建65周年記念日に何が?

共同社説は、今年が労働党創建65周年であることを9度も強調した。今年10月10日に開かれる65周年記念式を予告し、「慶祝の10月の空にさく裂する荘厳な祝砲の音」という表現を使い、重大なイベントがあることを予告した。東国(トングク)大学の金榕鍱(キム・ヨンヒョン)教授は、「米朝関係が進展し、経済が安定するなら、10月10日の党創建記念日を前後して、80年以降開かれていなかった党大会(第7回)を開く可能性もある」と慎重に展望した。

③暗示的な後継者誘導?

共同社説は、昨年の金日成(キム・イルソン)主席の誕生日などの記念日に3回実施した「祝砲夜会(花火)」について言及した。この行事は、金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男・金正雲(キム・ジョンウン)氏が主導したと伝えられ、暗示的な「後継者誘導」ではないかという分析も出ている。共同社説は、「不滅の偉勲として最高潮の時代を輝かせる青年英雄、先端を突き進み、祖国の尊厳を高く轟かせる有能な青年人材にならなければならない」として、金正雲氏と同年齢の「革命3、4世代」の積極的な役割を注文した。

④米国には非核化よりも平和体制を

共同社説は、「対話と交渉を通じて、朝鮮半島の堅固な平和体制を築き、非核化を実現しようとする我々の立場は一貫している」と主張した。北朝鮮が、非核化より先に平和体制について言及したことは、今後、非核化に向けた米朝2国間対話や6者協議には参加するものの、平和体制の要求に集中することを明らかにしたものだ。しかし、米国は、北朝鮮が非核化を決心してこそ、それに相応する措置として平和協定の締結などを議論できると明らかにしており、6者協議の議題選定をめぐる論争は続くものとみえる。

⑤韓国当局への対話要求は継続

共同社説は、今年が00年の6・15南北共同宣言から10年目の年であることを強調し、「韓国当局は、対決と緊張を激化させてはならず、北南共同宣言を尊重し、北南対話と関係改善の道に出てこなければならない」と主張した。統一部は、「韓国を非難する代わりに、共同宣言に基づいた南北関係の改善と民族和解・協力の実現を促すことに焦点を合わせている」と説明した。北朝鮮が、今回の共同社説を通じて、昨年下半期以降の対南融和攻勢を持続する考えを明らかにしたと分析され、今後、南北対話にひとまず「青信号」がともったと言える。



kyle@donga.com zeitung@donga.com