昨年の天気予報の的中率が91.9%と比較的高かった気象庁が、年末年始に数回、降雪予報がはずれ、面目を失った。ソウル、京畿道(キョンギド)、江原道(カンウォンド)に大雪が降るという予報があった昨年12月29日午後は、みぞれが降っただけで、1月4日には10センチの積雪を予想したソウルに25センチ以上の史上最大の大雪が降った。気象庁には、「数百億ウォンのスーパーコンピュータを保有していても、積雪量一つ予測できないのか」という皮肉と抗議が殺到した。
◆大雪の次は寒波だった。7日のソウル地域の朝の最低気温は零下13.6度で、3年11ヵ月ぶりの最低気温だった。韓半島だけではない。昨年末、コペンハーゲンに世界の首脳が集まり、地球温暖化を憂慮し、気候変動対策会議をして1ヵ月も経っていないが、米国、欧州、中国が大雪と寒波で凍りつき、インドでは100人余りが凍死した。こうなれば、地球の温度が上昇するのではなく、氷河期が来るのではないかという声が出るほどだ。
◆しかし、地球温暖化は事実だ。地球温暖化は地球全体が一様に暑くなるのではなく、気候の変動幅が大きくなり、異常気象が増えるという意味だと科学者は話す。04年に上映された映画『デイ・アフター・トゥモロー』は、温暖化により南極と北極の氷河が溶け、そのために海水温度が下がり、海流の流れが変わり、米全域に氷河期が到来するという内容だ。今年の冬、北半球の異例の大雪と寒波について気象庁は、北極の周りを回転する極ジェット気流に穴があき、寒波が南下したためだと説明した。実際、現在の北極の気温は零下20度で、平均よりも10度も高いという。
◆天気予報がはずれる度に、気象庁は温暖化のせいにするという批判も聞こえる。気象庁が、大統領より高い年俸を払い、迎え入れたケン・クロフォード教授は7日、気象誤報を減らすためのレーダー運営のレベル向上など、「気象先進化10大課題」を発表した。しかし、科学技術のレベルがいくら高くなっても、大自然を相手にした人間の予測には限界がある。天気予報のためには、入力した観測資料を基にスーパーコンピュータが100万回以上、方程式を計算しなければならない。現代科学では、タバコの煙の5秒後の拡散速度や方向も予測できないというのに、変化の激しい天気が予測できるだろうか。
鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com