世宗(セジョン)市問題の命運が旧暦のお正月の民心の動向にかかっていると判断してきた与野党の政治家らは15日、連休期間中に耳にした地元の雰囲気を、東亜(トンア)日報に打ち明けた。しかし、彼らが語る民心は地域や政党、派閥によって大きく食い違っていた。
●世宗市問題、地域別に異なる世論
忠清南道牙山(チュンチョンナムド・アサン)出身の自由先進党・李明洙(イ・ミョンス)議員は、「世宗市問題について『政府が間違っている。修正案も問題だが、推進過程が間違っている』という世論が大多数だった」と主張した。民主党の禹済昌(ウ・ジェチャン)議員(京畿道竜仁市処仁区)も、「世宗市修正案はもう『終わった話』と思う雰囲気だった」と話した。ハンナラ党の比例代表だが、故郷の全羅南道谷城(チョルラナムド・コクソン)と光州(クァンジュ)を訪問して来た親朴系(朴槿恵氏系)の李貞鉉(イ・ジョンヒョン)議員は、「セマングム事業、湖南(ホナム)高速鉄道、麗水エキスポへの支援など、李明博(イ・ミョンバク)政府が全羅道地域に注いだ努力が、世宗市白紙化の推進で水の泡と化したような印象を受けた」と話した。
これに対し、首都圏の親李系(李大統領系)の沈在哲(シム・ジェチョル)議員(京畿道安養東安乙)は、「『ハンナラ党の朴槿恵元代表が世宗市原案をあまりにも強引に押し通そうとしている。いったいそうしようとする理由は何なのか』とよく聞かれた」と話した。親李系の金栄宇(キム・ヨンウ)議員(京畿抱川・連川)も、「京畿道北部地域では『どうして政府機関が(世宗市のように南へ)下りていくのか、上がってくるべきではないか』という話がよく聞こえる」と伝えた。親李系の金起鍱(キム・ギヒョン)議員(蔚山南乙)は、「世宗市問題は地域と直接的な関わりがないためか、賛成や反対の意見よりは『大統領に力を貸すべき』という話が多かった」と話した。
●「ハンナラ党、内輪揉めはやめて」
旧正月の連休直前、「強盗論」で沸き立ったハンナラ党の内部軋轢について、親朴系の兪奇濬(ユ・ギジュン)議員(釜山西)は、「釜山では世宗市問題について中立的な空気だが、『党内でもめるのはやめてほしい』という声が多かった」と話した。同じ親朴系の徐相箕(ソ・サンギ)議員(大邱北乙)も、「『与野党が対立するのは頻繁に目にしてきたが、党内でもめてどうするつもりなのか』という心配が多かった」と懸念した。
しかし李貞鉉議員は、「『一糸乱れず動くよりは、異見があった方がかえって健康なのではないか』という反応だった」と述べ、違う空気を伝えた。沈在哲議員は、「『(李大統領が)朴元代表を包容すべきだ』という意見が多かった」と話した。
●経済など国政運営、異なる評価
民主党の田炳憲(チョン・ビョンホン)議員(ソウル銅雀甲)は、「旧正月だったにもかかわらず、景気が丸ごと泥棒に盗まれたかのかと思われるほどだった。主要4河川で庶民経済は沈没し、瀕死状態だった」と主張した。しかし、ハンナラ党の朴敏植(パク・ミンシク)議員(釜山北・江西甲)は、「依然として心配する声が多く、まだまだ厳しいと言っているが、一昨日や昨年よりはよくなったような気がした」と話した。
与野党の議員らは、地方選挙の見通しについては慎重な態度を示した。民主党の朴柱宣(パク・ジュソン)議員(光州東)は、「民主党に対し、『声ばかり大きくて、ハンナラ党に振り回されている』『票を入れるから、斬新でしっかりした人物を出せ』という叱責も多かった」と話した。先進党の李明洙(イ・ミョンス)議員(忠南牙山)は、「忠清地域で沈大平(シム・デピョン)前議員が独自的に党を立ち上げると、(先進党と)票が割れるだろう」と述べ、「沈大平ファクター」を警戒した。
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