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[社説]古い法令が先端技術の融合製品の足を引っ張っている

[社説]古い法令が先端技術の融合製品の足を引っ張っている

Posted March. 27, 2010 06:51,   

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LG電子は04年、血糖値測定や投薬管理の可能な糖尿フォンを開発したが、医療法上の医療機器と分類され、許認可を受けなければならない負担のため、事業を諦めた。遠隔医療サービス事業を推進していたある大手企業は、医療法上の遠隔医療への制約の多いことが後で分かり、事業を諦めた。フォークリフトやトラックを結合したフォークリフトトラックを開発した運送装備会社も、基準がないことを理由に、4ヵ月以上も製品承認が遅れ、60億ウォン以上も損害をこうむった。

スマートフォンやスクリーンゴルフ、遠隔医療のように、相互に異なる分野の技術を混ぜた新しい製品が相次いで開発されている。しかし、法令や基準がそれに追いつかず、市場で製品を発売することができなかったり、生産そのものを諦めることが出てくる。大韓商工会議所が国内1346社を対象に調査を行った結果、調査企業の41%が融合製品の事業化過程で、市場での販売が遅れた経験がある。大手企業4社の1社は、製品開発が終わったのに、適用基準がおらず、許認可が断られたり、遅れたと答えた。融合製品や産業活性化に向けては、別途の支援法令が必要だという回答も91.5%に上った。

お互い異なる技術や産業間融合は、未来成長エンジンの創出に向け、欠かせない分野だ。我々が競争力を持っている造船や鉄鋼、自動車、半導体のような産業や情報技術(IT)、生命工学技術(BT)を結合してこそ、全ての産業の同伴成長を引き出すことができる。自動車だけでも全体の20%以上が、IT技術からなっており、自動車産業の発展に向け、IT技術との融合は不可欠だ。デロイトコンサルティングは、世界融合市場が急成長し、13年には20兆ドルに達するだろうと見込んでいる。

融合製品の開発に困難を覚えるのは、個別産業ごとに支援を行ってきた従来の産業発展の枠組みが変わっていないためだ。IT技術を始め、BTナノ技術(NT)のような新技術の発達により、産業間融合化が進んでいるが、規制機関が重複され、関連法令や基準が迅速にまとまらないのが現状だ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代、放送通信融合サービスを受けられるインターネットテレビの常用化が遅れたのも、その一例である。

米国は02年から、「人間の遂行能力向上向けの融合技術政策」を推進している。04年、ヨーロッパは、「欧州の知識社会向け融合技術政策」を、日本は「新産業創造戦略」を樹立した。我が政府も、個別法の死角地帯を穴埋めし、産業融合を促進する法律の制定を急ぐ必要がある。政府の関連省庁から先に技術融合傾向にあわせ、システムや姿勢を変えることも重要だ。