韓国が開発した4世代(4G)無線インターネット技術の「ワイブロ(WiBro)」が世界最大手の半導体メーカー、インテルと手を組む。
李錫采(イ・ソクチェ)KT会長は26日(韓国時間)、米サンタクララのインテル本社でポール・オッテリーニ・インテル最高経営者(CEO)と会って、ワイブロの活性化など、大規模協力を主な内容とする了解覚書(MOU)を交換した。
これを受け、今後インテルのチップセットが使われるノート型パソコンにはワイブロ通信機能が基本的に組み込まれる予定だ。チップセットは中央処理装置(CPU)や通信モジュール、グラフィック処理装置を全て揃えたノート型パソコンの中心部品だ。インテルのチップセットは、世界のノート型パソコン5台に4台の割合で使われる。
インテルはかつてノート型パソコンの無線通信機能のため、無線ラン(WiFi)をチップセットに基本に組み込ませたことがあり、以降無線ランは世界のどこでも普遍的に使われる技術になった。このような理由のため、KTはインテルとの協力がワイブロ技術を広く普及させる契機になり、KTの海外事業進出にも役立つものと期待している。
現在、世界の情報技術(IT)業界は、三星(サムスン)電子やインテルなどが主導するモバイル・ワイマックス陣営とノキアなど欧州のメーカーが主導するロング・ターム・エボリューション(LTE)陣営に分かれて4G通信技術競争を繰り広げている。ワイブロはモバイル・ワイマックスの標準に採択された技術で、KT、SKテレコム、三星電子など韓国のITメーカーによって開発され、06年から世界で初めて韓国で商用化された。4G通信技術を利用すれば、時速100キロ以上で走る車内でも超高速インターネットのように早い速度でインターネットを使うことができる。
今回のMOUにはワイブロ事業の活性化の他にも、「グリーンモバイル」技術協力を通じ、エネルギー・無線網容量を効率化する技術を開発し、KTのデーターセンターを作る際、インテルのクラウドコンピューティング技術を利用することにする内容が含まれた。両社は今回のMOUを実際の事業に具体化するため、副社長クラスが参加する共同委員会を設置して定期的に協議していく予定だ。
KTコーポレートセンターの金イルヨン副社長は、「内外のワイブロ産業が活性化し、関連技術の開発と海外進出に弾みがつくと思う。KTがグローバルな通信事業者に跳躍できる土台が築かれた」と評価した。
sanhkim@donga.com