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行き場を失った投資マネー、三星生命の公募株に殺到

行き場を失った投資マネー、三星生命の公募株に殺到

Posted May. 05, 2010 06:57,   

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三星(サムスン)生命が19兆8444億ウォンという史上最大規模の資金を取り込み、4日平均40.60対1という高い競争率の中で公募株請約(企業の株式公募の際に一般投資家が株式を購入する意向を示すこと)を終了した。三星生命は、一気に時価総額5位(公募価格ベースで22兆ウォン)の大型株として韓国の株式市場に登場し、三星グループは10年以上負っていた三星自動車負債の重荷からようやく解放されることになった。

12日から三星生命が株式市場で取引が開始されれば、韓国の金融会社と看板として位置づけられ、大韓(テハン)生命、東洋(トンヤン)生命と並んで株式市場で生命保険といった新業種を形成することになる。これを通じ、株式市場が一段階レベルアップするだろうという期待する声も上がっている。

●公募株史上最高を記録、人気絶頂

三星生命の以前までは最大規模の請約預託金を呼び込んでいた公募企業は、KT&G(旧タバコ人参公社)で、1999年9月11兆5000億ウォンの金が殺到した。当時は、公企業の株式を国民が保有するように認め、銀行の窓口でも請約の申し込みを受ける「国民株公募」だった。民間企業の公募のうち、最も人気があったのは、三星カードで、5兆9570億ウォンを取り込んだ。未来(ミレ)エセット証券は、5兆8173億ウォン、ロッテショッピングは、5兆2970億ウォン、大韓生命は4兆2199億ウォンを集め、公募株部門の「売れ筋」とされていた。

三星生命は、このような記録を軽く上回っている。その背景には、三星生命の潜在成長力と三星という韓国の代表グループに対する投資家らの信頼、投資先を追い求めている600兆ウォンの流動性資金が働いている。「後先考えない投資」心理にも支えられたという評価だ。

4日、ソウル永登浦区汝矣島洞(ヨンドゥンポグ・ヨイトドン)の新韓(シンハン)金融投資の営業部で会ったカン某氏(54・主婦)とカン某氏(61)は、隣人で初めて公募株の投資に乗り出した。カン氏は、定期積金4400を崩し、ハン氏はマイナス通帳を作り、請約預託金を調達した。カン氏は、「大儲けを狙ったわけではないが、「三星」のブランドを信じて少なくとも損はしないだろうという気持ちでやってきた」と話した。

韓国投資証券のチョ・ヤンフン企業金融パート常務は、「公募株の投資をやったことのない親族たちから銀行から融資を受けてでも投資したいという電話相談が殺到した。600兆ウォンに上る不動資金の上、借金までして投資しようとする投資心理が加わり、史上最大の請約預託金が募集されている」と説明した。

一般投資家のみならず、機関投資家と外国人投資家らの関心も大きかった。4月24日終わった需要予測で機関は、11対1、外国人は10対1程度の競争率となった。ゴールドマンサックス・ソウル支店のチョン・ソンミン常務は、「外国人投資家の間では、アイスランドの火山灰噴火を尻目に欧州へ、米国へと飛んできて起業説明を行っていた三星生命の経営陣に対する信頼が大きかった」と伝えた。

●上場後の株価は

これから投資家らの関心は上場以降の株価に集まっている。専門からの間では、株価の先行きについては強気の見方が多い。大株主と従業員持ち株制度組合は、6ヵ月〜1年間の売買が制限され、株を手放すことができない上、三星生命が9月KOSPI(韓国総合株価指数)200に含まれれば、8兆1527億ウォン規模のインデックスファンドが時価総額の比重に応じて上乗せされるためだ。三星生命の時価総額比重を3%前後とすれば、2450置くウォン程度をインデックスファンドが買収することになる。5兆5333億ウォン規模の三星グループ株ファンドも買い付けることができる。

ところが、三星生命の業績が左右する株価の長期的な見通しを巡っては相反する意見が出てくる。リーディング投資証券の金ホヨン研究員は、「三星生命の公募価格11万ウォンは、長期保険契約者が作る未来価値まで考慮した同社の内在価値の1.23倍にとどまり、アジアの生命保険会社(生保社)の平均である2.25倍にはるかに及ばない。三星生命は、年間3〜4%成長しているため、株価が13万ウォンまでは上昇するだろう」と予想した。

これに対して金スングォン大信(テシン)証券研究委員は、「三星生命は、成長率もままなら状況で、公募価格がほかの生保社に比べて割高だ」と指摘した。



artemes@donga.com hyejin@donga.com