アルゼンチンのリオネル・メッシ(バルセロナ)は今回のW杯で最も期待を集めたスターだ。昨シーズン、スペインリーグで34ゴールを決めて得点王に輝いた。しかし、今回のW杯でメッシは期待にはるかに及ばず、チームのベスト4入りも果たせなかった。
メッシはグループリーグでゴールは決められなかったものの、華麗な個人技やパスでアルゼンチンの得点行進を牽引した。4ゴールをアシストして、ゴール無き最優秀選手に選ばれる可能性まであった。しかし、アルゼンチンが4日、ドイツとの8強戦で0対4で惨敗しベスト4入りに失敗して、面子をつぶした。メッシは同日、7度のシュートを試みたことをはじめ、5試合で30度もゴールを狙ったが、最後までゴールネットを揺らすことはなかった。
昨シーズン、イングランド・プレミアリーグ得点2位のイングランドのウェイン・ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド)も同じだ。ルーニーは国際体育記者連盟(AIPS)が実施したワールドカップ(W杯)南アフリカ大会の得点王の予想で、メッシに次いで2位を占めた。しかし、ゴールはもちろん、攻撃ポイントも記録できないまま大会を終えた。ブラジルのカカ(レアル・マドリード)も強力な得点王候補だったが、4試合で8本のシュートを放つ不振のすえ無得点にとどまった。
プレミアリーグの得点王、コートジアボアルのディディエ・ドログバ(チェルシー)とイタリア・セリエAの得点王であるイタリアのアントニオ・ディ・ナターレ(ウディネーゼ)、ポルトガルのクリスチアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)も1ゴールを決めることにとどまった。
ダビド・ビジャ(バルセロナ)はスペインの救世主と呼ばれるに値する。ビジャはパラグアイとの8強戦の決勝ゴールを含めて4試合連続ゴール(5ゴール)を決め、チームの6ゴールのうち5ゴールを決める驚くべき得点力を披露した。
ビジャはAマッチ出場63試合ぶりに43ゴールを記録して、ラウル・ゴンザレスが保有した歴代スペイン選手Aマッチ最多ゴール(102試合44ゴール)の記録更新を控えている。ユーロ2008得点王(4ゴール)に輝いたビジャは今大会を通じてゴールゲッターとしての名声をさらに固める覚悟だ。
オランダのヴェズレイ・スナイデル(インテルミラノ)の勢いも凄い。スナイデルはブラジルとの8強戦で0対1でリードされていた状況で同点ゴールはもちろん、逆転ゴールまで決めた。4ゴールを記録したスナイデルはオランダが5戦全勝で準決勝に進出する上で決定的な役割を果たした。ブラジル戦以前の2ゴールもまた勝利をもたらした決勝ゴールだった。日本とのグループリーグ第2戦(1対0勝)の決勝ゴールに続き、スロバキアとの16強戦(2対1勝)でも1ゴール1アシストをマークし、オランダの確実な勝利の保証となった。
ドイツのミロスラフ・クローゼ(バイエルン・ミュンヘン)のW杯通算最多ゴール(15ゴール、ブラジルのロナウド)新記録挑戦にも視線が注がれる。アルゼンチンとの8強戦で2ゴールを決めたクローゼは、大会4号、通算14号を記録して記録作成に向け、後2ゴールだけを残している。
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